再公募でホテル棟売却へ/マリンターミナル社
条件に入札保証金新設/買受人は2月下旬に決定
【那覇支社】2008年の4月以降約4年間、ホテル棟売却の取り組みが不発続きになっている第三セクターの宮古島マリンターミナル社(社長・下地敏彦市長)は26日、那覇市内のホテルで臨時取締役会を開き、売却先を再度公募する方針を決めた。今回は入札条件に入札保証金の納付を取り入れたのが特徴。買受人は2月24日に決定する。下地社長は「入札保証金の導入により、買うという強い意志を持った企業に絞り込める」効果に期待した。
入札参加申し込み期間は2月2日午前10時から、同8日午後5時。入札は2月17日午後3時から、同3時30分まで受け付ける。入札手続きの詳しい内容については29、31日の2回、地元新聞2社に広告を掲載する。
入札保証金の額は最低売却価格8億3000万円の5%で4150万円(土地320万円、建物3830万円)。保証金の納付は、入札日まで受け付ける。
最低売却価格8億3000万円(土地6400万円、建物7億6600万円)は、前回と変わらない
入札条件も入札保証金以外は①本社の住所が宮古島市にある会社②引き続き雇用を希望する従業員は採用③少なくとも10年間、宴会場は客室などに変更しない④ホテル棟は5年間転売禁止-など前回と同じ内容になっている。
下地社長は「長い間引きずってきた問題なので、年度内に決着して新年度を迎えたい」と決意を見せた。
マリン社は2007年の取締役会でホテル棟売却と民事再生申立を骨子とした事業再生計画を決定。公募によって当初の譲渡候補先にルートインジャパンを決めていた。しかし、同社は09年に購入を辞退。マリン社はその後、再度公募したが入札参加企業がなく不発に終わった。最低入札価格を11億8800万円から8億3000万円に下げた公募では地元企業への売却が決まったが契約保証金が期限までに入らず日の目を見なかった。この時の第2候補の企業からも入金がなく、昨年6月末の時点でホテル棟売却は白紙に戻っていた。