不法投棄「県内最多」返上へ
環境守る市民協発足
「市民の手で、ごみ一つない美しい島を」-。宮古島の環境を守り育てる市民協議会が31日、発足した。同日、市働く女性の家で第1回会議が開かれ、幅広い分野の代表が一堂に会して結束。不法投棄の撲滅と、花いっぱいの島づくりを中心とする環境整備に向けて決意を新たにした。毎年5月と10月の最後の日曜日は「美化清掃の日」に設定。関係団体の協力を得ながら市民本位の美化活動を展開する。
この協議会は、不法投棄のごみの量が県内最多(2010年度の集計で32カ所7873㌧)という実態の改善や、環境美化に対する市民一人一人の意識改革などを狙いに設置された。
委員は自治会長代表や小中学校校長会長、観光協会長、青年会議所理事長、婦人連合会長、老人クラブ連合会長、クリーン指導員ら18人。市福祉保健部の国仲清正部長が議長を務める。
具体的な活動は▽不法投棄防止の啓発▽市美化清掃日の制定▽各学校および周辺清掃の実施▽不法投棄ごみ撤去の実施-など。
不法投棄されたごみの撤去については、市が必要な予算を確保しながら実施するが、撤去作業には各自治会の住民にも参加してもらい、不法投棄の現状に対する理解の促進を図る。
美化清掃の日は年に2日設定。5月と10月の最後の日曜日に宮古全域で清掃活動を行い、島全体の環境美化に努める方針を決めた。
関係団体のさらに具体的な行動計画については第2回会議で協議する。
第1回会議に参加した下地敏彦市長は、「県が毎年公表している不法投棄のごみの量で、宮古のごみは県内で最も多い。これはとても不名誉な実態で、何としてでも解決しなければならない」と強調。「市民全員の力を合わせて清潔で快適な宮古島を作りたい。委員の皆さんの知恵を借りながら市全体で行動できるような意識の改革も重要。美しくて花いっぱいの宮古島をみんなで作っていこう」と呼び掛けた。
協議会委員は次の通り。
議長=国仲清正(市福祉保健部長)▽委員=田場秀樹(市教育委員会教育部長)平良隆(地区小中学校校長会長)友利美江子(県保育士会宮古支部長)豊見山健児(宮古島観光協会長)島尻清子(宮古島婦人連合会長)垣花厳志(宮古青年会議所理事長)上里寛昌(地区老人クラブ連合会長)与那覇厳(宮古森林組合常任理事)上原正行(平良地区学区代表=狩俣学区)国仲忠(同=東学区)池村玄長(自治会長代表=下地地区)国仲常夫(同=上野地区)平良恵雄(同=城辺地区)比嘉臣雄(伊良部地区地域づくり協議会)豊見山景順(県建設業協会宮古支部長)仲間志信(産業廃棄物処理業者代表)平良昇(市クリーン指導員)