自転車レンタルの実績報告/活用協議会
事業化へ収支試算も提示
第2回低炭素型自転車活用協議会が31日、市役所平良庁舎で開かれた。昨年10月から宮古島市公設市場と来間島のペンション、市役所下地庁舎を拠点に実施されている自転車レンタルなどによる二酸化炭素(CO2)排出量削減の社会実験について、3カ月間の利用実績と、同実験の事業化へ向けた収支試算を事務局が説明。委員らは事業化に向けての課題などについて意見を交わした。
市では「先導的都市環境形成促進事業」として昨年10月から、観光用に自転車を貸し出す「エコ観光」の実験をスタート。公設市場、来間島の「ペンションたきなか」、下地庁舎の3カ所で電動アシスト自転車13台とクロスバイクと呼ばれる整地走行用自転車5台の計18台を無料貸し出ししている。
10~12月の3カ月利用実績は、電動3台、クロス3台の計6台を置く公設市場では、電動の利用台数が累計で238台で1日当たりの利用率は86・2%、クロスが185台の67・0%。電動5台を置く来間島は累計153台で利用率は33・3%。電動5台とクロス2台の計7台を置く下地庁舎は3カ月で貸し出されたのは電動3台のみだった。
事業化に向けた収支試算として事務局では、現在ある自転車をそのまま買い取ってレンタル事業を行う場合、保険料や整備費などを含めた1年目の支出合計は公設市場で72万3000円、来間島では94万9500円と見積もる。そしてレンタル料を電動が1日500円、クロスを300円とした場合、公設市場であれば、現在行っている実証実験と同程度の利用状況が見込めるのであれば1年目で黒字となり、利用が実験の半分となった場合でも料金を電動1000円、クロス500円とすれば0・9年で黒字となると試算。
しかし来間島の場合は、実験と同程度の利用で料金を500円とすると、黒字となるまでに5年は掛かり、利用が半分となった場合には、台数を5台から3台に減らし、料金を1000円とすれば2・3年で黒字に転じるとの見込みを示した。