産業・経済
2010年5月2日(日)22:25
09年度入域観光客数が前年比3万8000人の大幅減
33万7000人に止まる/景気悪化、新型インフルが影響
2009年度の宮古島への入域観光客数は33万7356人で、前年度実績37万5440人と比較して3万8084人、10・1%の大幅な減少を記録、宮古島市となって以降、最も少ない客数となったことがこのほど、市観光商工局のまとめで明らかになった。関係者らは世界同時不況に伴う全国的な景気の悪化、新型インフルエンザの流行が主な要因と分析した。
09年度の入域観光客数は4月、前年同月比3662人減の2万5015人と12・8%の大幅減でスタート。その後、5月は4・8%、6月は7・8%、7月は1・5%の減と前年並みに近い数字まで回復したが、夏休み期間中である8月に19・1%、6823人減の2万5232人と過去3年間で初めて3万人台を割り込んだ。さらに10月は27・2%、9546人の減と、09年度月別入域観光客数で最大の下げ幅を記録した。1、2月は前年実績を7~10%上回り、持ち直しの兆しを見せたが、3月は再び14・0%の大幅減となった。
観光客数が前年から大きく減少した理由として、観光関係者の多くはリーマンショックに端を発した世界同時不況と新型インフルエンザの流行を挙げた。宮古島観光協会の池間隆守専務理事は「09年度は、いつもなら前年比で100%を超えていた夏場の入客が悪かった。景気低迷と新型インフルエンザの影響が大きい」と語った。唯一、前年同月比で100%を超えた1、2月については、昨年7~11月に静岡や東北地区で観光キャラバンを行った成果として、チャーター直行便がp便就航した結果との考えを示した。
10年度の見込みについて池間専務理事は、テレビ番組の企画で現在、宮古島が全国に紹介されているPR効果に期待を寄せるとともに、修学旅行生の受け入れや台湾との交流に力を入れて取り組んでいること、国内クルーズ船の入港などを挙げ「入域観光客数が増加する要素はある」と語った。