市町村配分303億円に/沖縄振興会議
推進交付金、県・市町村1対1
【那覇支社】沖縄振興特別推進交付金(仮称)約803億円の県と市町村の配分について協議する沖縄振興会議が4日、那覇市の自治会館で開かれ、新たに創設されたソフト事業部門の同交付金の県と市町村への配分案が示された。総額803億円の2012年度予算案として、継続事業分200億円を除く603億円を県(300億円)と市町村(303億円)で等分する案が示された。県は県企画部市町村課内に11人のサポートチームを結成し、市町村への情報提供、助言などを通じて事業立案と活用方法などを支援する。
また、同振興会議では県と市町村の配分は各事業の進ちょく状況を勘案し、年度途中でも柔軟に対応することなどを確認した。
内閣府沖縄担当部局予算案2937億円のうち、ソフト事業に充当し一括交付金化する同推進交付金は、公共投資、公共事業などを除く産業振興関連や農業振興、保健衛生対策費などに使われる。地域の創意工夫を発揮し、地域の活性化につなげる自由度の高い交付金として創設することが12年度から施行される改正沖縄振興特別措置法の中に盛り込まれる予定だ。
ただ、その配分方法については、同交付金が県を経由して市町村へ交付されるため、県支出金として予算計上されることなどのフレーム(大枠)が決定している。また、事業立案と事業執行能力で市町村間に格差が生じるなどの懸念が出ているため、県は先月31日~今月2日までに、市町村を対象とした集中相談会を実施し24団体が参加した。
4日に開いた会議は非公開で行われた。今後、同交付金の市町村配分をめぐっては、県と市町村間で、さらに議論が活発化しそうだ。