観光担当が宮古島視察/アフリカ地域12カ国
市、「地下水」「バイオ」など紹介
観光開発について学ぶため、アフリカ地域の12カ国から沖縄を訪れ研修を行っている各国の観光産業担当職員18人が21日に来島した。島内視察を行ったほか、市役所平良庁舎を訪れ長濱政治副市長から宮古島の概要や低炭素社会実現へ向けた取り組みなどについて説明を聞いた。
今回の研修は、国際開発機構(JICA)の海外研修事業「アフリカ地域の持続可能な観光開発(自然および文化的観光開発)コース」を琉球大学観光産業科学部観光科学科が受け入れ、今月12日から25日までの日程で実施。参加国は、ボツワナ▽カーボヴェルデ▽ガーナ▽マラウィ▽モーリシャス▽モザンビーク▽ナミビア▽セイシェル▽南アフリカ▽スワジランド▽タンザニア▽ジンバブエ-の12カ国で、各国で観光産業を担当する管理職クラスの職員が、同大学で経済開発や観光ビジネス、エコツーリズムなどについて学んできた。
宮古島視察のため21日朝、来島した研修生たちは市役所平良庁舎を訪問。出迎えた長濱副市長は島の人口規模や面積、主要産業、生活用水は地下水で賄っていることなど島の概要を通訳を通して説明。サトウキビを絞った後の糖蜜からバイオエタノールを生産し、エタノール3%混合ガソリンを使う実証実験や太陽光発電など再生可能エネルギーの活用など低炭素社会実現に向けた取り組みに力を入れていることも示した。
研修生からは、サトウキビからエタノールを製造する方法や、島内での廃棄物の処理方法などについて質問が出された。それに対し長濱副市長は、エタノールは糖分を分解する酵素の働きで糖分がアルコールになること、廃棄物については一般廃棄物は焼却処分し、工業系の廃棄物は船で本島に運んで処理したり、島内の最終処分場で埋めていることなどを説明した。