4保育所を民間委託へ
13年度以降 作業部会が答申
公立保育所等のあり方作業部会(部会長・長濱政治副市長)は22日、市公立保育所等のあり方についての答申を下地敏彦市長に行った。答申では、今後予想される保育士の大量退職や待機児童の増加等の状況を踏まえ、公立保育所等の民営化および業務委託が必要であるとし、2013年度以降に4保育所を業務委託する内容が示された。
答申を受けて下地市長は「民間に任せられる部分は民間に任せて、公立の保育所は果たすべき役割についてはしっかりと行っていきたい。この答申は今後の施策に反映させたい」と述べた。
答申で長濱部会長は「今後、保育士が大量に退職する。現在ある地域の保育所を存続させるためにも民間への業務委託は避けられない」と述べた。
答申によると、公立保育所は、旧市町村ごとに1カ所は残して、障がい児保育や病後児保育なども併せて行うとし、そのほかの公立保育所は民営化を推進するとしている。また、児童館や子育て支援センターも民営化を推進するとしている。
公立保育所等の民営化促進のために市では▽認可保育所に業務を委託した際は、予算の範囲内で助成する▽認可保育所の保育士のスキル向上ため、研修等を行う保育所に対し、予算の範囲内で助成する-としている。
そのほか、業務委託を行った保育所、児童館、支援センターについては将来的に指定管理に移行する方向で検討するとしている。
同作業部会では、昨年11月1日に下地市長から諮問を受け、これまで現場視察を含め4回の会合を開催して今回の答申となった。
この問題については、昨年8月に保育所長や学童クラブ代表、園児保護者など17人の委員で構成される「あり方検討委員会」が設置され、運営の効率化や保育士不足など公立保育所の現状と課題などについて4回の会合を開催し検討を重ね、提言をまとめた。
同検討委の提言では▽公立と私立のあり方の論議が必要で、特に公立は民間での保育が困難な障害児や病後児、休日夜間保育など行政ならではの特化した保育を展開すべき▽配置は単純に旧市町村の地域割りとするのではなく、公立保育所が果たすべき機能、役割を重視。旧町村部には少なくとも公立が1カ所は必要▽待機児童の解消や今後の乳幼児数を勘案し、公立の民営化や民間の法人化、定数増を図るなどして安心して子育てできる環境の整備が必要-など、5項目が求められた。