宮古島市11億5000万円/一括交付金
41自治体の配分決定/沖縄振興市町村協
多良間は2億7000万円
【那覇支社】沖縄振興一括交付金(仮称)のソフト分野で交付される「沖縄振興特別推進交付金(仮称)」の割り当て額が25日、沖縄振興市町村協議会(会長・翁長雄志那覇市長)で決定した。宮古島市へは11億5000万円、多良間村には2億7000万円を配分することを決めた。各市町村に5000万円を均等配分した上で、基本指標と配慮指標を計算して配分割合を決定した。使途の自由度が高い同交付金は、地域の特色ある事業展開を目指して執行されることから今後、各市町村の独自性や企画立案能力、実行力などの行政能力が問われることになる。
2012年度内閣府予算で国は、同交付金の総額を約803億円で内示した。これを受け、2月4日に開いた県と市町村が協議する沖縄振興会議で、継続事業分200億円を除く603億円を県(300億円)と市町村(303億円)で等分することを了承した。
市町村配分額303億円については、基本指標(人口、面積)と配慮指標(財政力加算、離島等加算、人口減少加算、老齢者人口、年少人口)に基づいて配分割合を決定し、41市町村に均等配分する総額20億5000万円を差し引いた282億5000万円を配分割合を基にして分配した。
総額303億円に占める宮古島市の割合は3・8%で、41市町村中第7位となった。また、多良間村は0・9%で、渡名喜村、与那国町と同じ値だった。最大は那覇市の52億7000万円(割合17.4%)。次いで沖縄市22億4000万円(同7・4%)、うるま市20億7000万円(同6・8%)と続く。最小配分は北大東村の2億1000万円(同0・7%)だった。
同協議会は全会一致で同配分額を了承。翁長会長は「一括交付金は全国的にも注目され、事業実施で地域振興に役立てることができるかどうか市町村の構想力と実行力の試金石となる」と述べ、同交付金の有効活用を促した。
下地敏彦市長は、同交付金の交付要綱が来月に示されることから、市の新年度予算に組み入れた同交付金を活用する事業についても再点検を行い、執行可能か否かの判断を行うとしている。
また、同交付金11億5000万円のうち、新年度予算に既に計上済みの約7億円を除く残額約4億5000万円については、「有効活用できるよう6月補正に向けて検討し取り組んでいく」と述べた。