「さんしん展」が開幕/市総合博物館
明治期の三線ずらり
市総合博物館(奥平徳松館長)の第20回企画展「さんしん展」が25日、開幕した。県指定文化財「江戸與那」三線や宮古島に残されている明治期の三線などの名器が展示され、入場者らは熱心に見入っていた。3月18日まで。
オープニングセレモニーでは、宮古民謡・三線・琉舞を披露。鮮やかな衣装で着飾った女性たちが「とぅがにあやぐ」「古見の主」「鳩間節」などを演じた。入
場者らは、感動した様子で大きな拍手を送っていた。
奥平館長は「三線の歴史や三線の型の種類、三線製作方法などを総合的に展示している。多くの市民が企画展を機会に入館してほしい」とあいさつ。市教育委員会の川満弘志教育長は「文化は放っておくと廃れていく。そのようなことがないように企画展は行われており、琉球文化が宮古島でも高まっていくことを祈念する」と述べた。
企画展は、沖縄芸能に重要な位置を占める三線に焦点を当て、三線の来た道をたどり、今後宮古島の三線の広がりと可能性を探る機会とするのが狙い。
琉球王府の保護の下、名工によって製作された七つの代表的な三線型は、▽南風原型▽知念大工型▽久場春殿型▽久葉の骨型▽真壁型▽平仲知念型▽与那城型。七つの型とも展示され、王府時代に名工たちが競って製作した歴史がしのばれる。
現代の六弦三線・V型三線、二胡、三胡など三線に関連する楽器のほかに、舞踊の衣装なども展示している。