県営公園「実行前提に進める」/県議会2月定例会
仲井真知事 防災機能の整備踏まえ/座喜味氏に再質問で答弁
【那覇支社】県議会(高嶺善伸議長)の2月定例会は1日、一般質問最終日を迎え、与党2会派7人と無所属1人が質問に立った。宮古島市区選出の座喜味一幸氏(自民)は、県営公園の整備に関連し、県下で唯一、県営公園の整備が行われていない宮古地域での計画実施と建設までのスケジュールについて質問した。再質問で仲井真弘多知事が答弁し、地元から要望がある「総合運動公園」としての整備の方針について、防災公園としての機能強化の必要性も踏まえ「実行することを前提に検討する」と明言した。
当初、宮古地域での県営公園整備について県は、県の上位計画に基づき「海をテーマにした公園」との方針で整備することを検討していた。市内に点在する既存運動施設や高額な建設費、維持管理コストなどの課題があり、既存施設との整合性を図る必要があるとの見解だった。
昨年12月に県営広域公園(宮古総合運動公園)誘致促進協議会(会長・下地敏彦市長)の要請団が仲井真知事を訪ね、同公園の早期整備について要請し、仲井真知事は同要請に対し前向きに対応する姿勢を見せた。
座喜味氏の質問に対し、当間清勝土建部長は県上位計画との整合が図られていないことを指摘しつつも、「防災公園としての役割をもあり、市と連携し役割分担も含めて検討する」と答弁した。これに座喜味氏が再質問で「仲井真知事の明快な答弁がほしい」としたところ、仲井真知事は「部長答弁の検討とは、やるやらないの検討ではなく、実行を前提に検討するという意味だ」と答えた。
座喜味氏はこのほか、下地島空港の利活用に関連して、同空港の運営から退くことを表明した日本航空(JAL)の撤退によって、「2012年度からの空港の管理運営が困難になることが予想される」と述べ、同問題に対する県の認識と対応について質問した。
答弁した当間土建部長は、同社の年間練習使用料に係る覚え書きの継続確認について民事調停の申し立てを今議会に提案したことを説明し、「全日本空輸(ANA)は12年度も引き続き訓練を実施する予定」と述べ、現在、県と同社との間で年間維持費の協議を行っていることを明らかにした。