エコ条例制定など重点施策/市議会3月定例会
活力ある地域づくり推進/市長が12年度施政方針表明
宮古島市議会(平良隆議長)3月定例会が5日、開会し、下地敏彦市長が2012年度の施政方針を表明した。市政運営の基本的な考え方として、活力ある地域づくりと島全体の均衡発展などを掲げたほか、重要施策としてはエコアイランドの推進に向けた条例の制定、宮古島産かんしょ(イモ)の第6次産業化、東日本大震災を教訓とした防災計画の見直しなどに取り組む考えを示した。
市政運営にあたっての基本的な考え方として下地市長は、活力ある地域づくりと島全体の均衡ある発展の実現に向け、今年度実施した各地域づくり協議会への補助金支給を新年度でも継続するほか、農業地域の振興と地域づくりの推進を目的とした「地域活性化及び地域づくり推進計画(仮称)」を策定することなどを説明。農林水産業と観光産業の経営基盤強化を目指すほか、12年度から16年度までの施策展開を示す第1次総合計画後期基本計画を、県が策定する新たな沖縄振興計画の宮古島市版と位置付ける考えを示した。
重要施策としては、環境に配慮した資源循環型社会の形成を目指しバイオエタノール事業の早期実用化や住宅用太陽光発電の導入支援などに取り組むほか、「エコアイランド推進条例(仮称)」制定に向けた検討に着手することを明らかにした。
産業振興施策としては、宮古島産かんしょの安定生産供給体制および他産業との連携を図る第6次産業化に取り組むためのプロジェクトの推進、「水産振興基本計画」の策定と漁協機能強化を図るための3漁協統合などに取り組む方針を示した。
生活基盤整備では、人口が集積する重点整備地区で公共交通機関や建築物、道路などのバリアフリー化を推進するための基本構想計画の策定、東日本大震災を教訓に、津波、大地震などに対処する防災計画の見直しを行い、災害に強い島づくりを目指す考えを示した。
行財政改革としては、各課で行ってきた入札契約業務を一元化するため新たに契約検査課を設置し事務の効率化を図るほか、市営住宅の家賃徴収・管理業務を民間による指定管理に移行したことから住宅課を都市計画課へ統合することなどを説明した。
最後に、施策の実現に全力で取り組む考えを示し、市民と議員に対しては円滑な市政運営へ支援と協力を呼び掛けた。