一括交付金活用を検討/市議会質疑
県がハーベスター利用補助
開会中の宮古島市議会(平良隆議長)3月定例会は6日、本会議で市提出議案のうち一般会計と特別会計の2011年度補正予算と12年度当初予算案について質疑を行った。今期、不作が見込まれているサトウキビ農家に対しハーバスター利用への補助金拡充を求める意見が複数の議員から出された。下地敏彦市長は一括交付金を活用したハーベスター利用補助について県で検討が行われていることを説明。上地廣敏農林水産部長は市でこれまで実施してきた1㌔当たり500円の使用料補助を12年度も継続するが、増額させる考えはないことを表明した。
一括交付金を活用したハーベスター利用補助の拡充について下地明氏から質問を受けた下地市長は「今期のサトウキビは大変な不作。農家は高齢化が進んでいることから、省力化も進めなければならない。県からは一括交付金でハーベスター利用補助をできないか検討してみるとの返事をもらっている」と現状を説明した。
市によるハーベスー利用補助の現状については上地部長が、使用料1㌧当たり4500円のうち500円を補助していること、補助は機械化の推進を目的に行われるようになったこと、利用率が5割を超えようとしている今、補助金を支給するよりもハーベスター機械導入費に予算を回すべきではとの意見もあったものの、新年度は従来通りの補助を行うことを決めたことなどを語った。山里雅彦氏に対する答弁。
前里光恵氏が補助額を500円から1000円に引き上げることができないかただしたのに対し上地部長は、12年度一般会計当初予算案で補助金として4985万円を計上していて、500円引き上げると1億円近い予算となることを指摘。「なぜ機械刈りの農家だけ補助されるのかとの意見もある」と手刈りで収穫している農家から不公平感を訴える意見があることを挙げ、現時点では補助を増額させる予定はないとの考えを示した。
12年度、11億5000万円交付されることが決定している一括交付金のうち、今議会では約7億円分しか予算計上されていないことについて下地市長は「補助金交付要綱がまだ決定していないので、全額を計上するに至っていない」と説明。残額については今後、補正予算で対応していく考えを示した。真栄城徳彦氏に対する答弁。
新年度から民間企業が指定管理を行ううえのドイツ文化村の整備及び管理基金積立金として9754万円が計上されている理由を上里樹氏が質問。それに対し長濱政治副市長は、同金額は、これまで同施設の管理運営を行ってきた財団法人博愛国際交流センターの解散に伴う資産整理を行った後の残金として見込まれるもので、それが市に寄付されることから、同積立金に入れ、今後の施設補修費用などに活用していく方針であることを説明した。
きょう7日は予算案以外の議案についての質疑が行われる。