活力に満ちた村づくりへ/多良間村議会
下地村長が施政方針
【多良間】多良間村議会(西平幹議長)の3月定例会が12日開会し、下地昌明村長が2012年度の施政方針を述べた。下地村長は「元気で活力に満ちた明るい住み良い豊かな村づくりに、一視同仁の心構えで村政運営に全力を尽くす」と基本的考えを示した。村制100周年を迎える今年は、関連事業に取り組むことも強調。議案は歳入・歳出を22億4177万円とする一般会計予算など18件を上程した。初日は一般質問も行われ、6人が登壇した。
施政方針は産業の振興や、環境、教育・文化、福祉など幅広い分野にわたった。
新年度は「新沖縄振興計画(仮称)」が、スタートする。村長は「この計画に離島振興策が反映されるよう強く求めていく」と決意を述べた。
観光は「大変重要な産業」と位置付けた。振興に向けては一括交付金を活用した観光基盤の整備や、観光客の誘致、顧客ニーズへの対応、豊かな自然や八月踊り等伝統文化のPRなど、具体策を示した。
同村の農業はサトウキビ、肉用牛、葉タバコが中心に営まれている。キビに関しては、土地利用の効率化を図る観点から、年内操業の要請に動き出す考えを述べた。
肉用牛の拠点産地を受けたことは「喜ばしい限り」と歓迎。地域ブランド化を目指し、多良間牛の生産振興に取り組むと、展望した。
戦略作物に位置付けている黒豆(ささげ)は、人気が非常に高いと評価した。サトウキビの後作として有望な作物だが、生産拡大が今後の課題と指摘。今後は、ブランド化を目指し、農家の育成と生産拡大を図ると方向を示した。
「日本で最も美しい村」だと言える環境づくりには、村民一人一人の協力が必要と強調。家庭ごみは、所定の日、場所に出して置くよう呼び掛けた。
福祉では、高齢者の利便を図るため、事前の連絡を受けて自宅と空港や港間を送迎するバス利用サービスを提供する。
行財政改革については「抜本的な自己革新を引き続き実行する」と決意を見せた。