「条件明記」で可決/ドイツ村指定管理
施設増設やパレス館活用などで/市議会総務財政委
開会中の宮古島市議会(平良隆議長)3月定例会は12日、市役所平良庁舎で総務財政委員会(嘉手納学委員長)を開いた。前回の委員会で採決に至らなかった、うえのドイツ文化村の指定管理者を南西楽園リゾートに指定する議案について審議した結果、施設の増設やパレス館の活用、地域住民の利用についての条件を協定書に明記することを市当局が了承したことから、全会一致で可決した。
同議案については9日の委員会で、南西楽園リゾートの事業計画案から予測される施設の修繕費を含む市の財政負担や、数年前から営業をしていないパレス館の取り扱いについての議論が委員と市当局とで平行線をたどっていた。
前回の議論を踏まえ、市観光商工局の奥原一秀局長が「事業計画案での提案については、今後の健全運営について考えながら、できるかできないかについて協議しながら判断したい。パレス館は多額の修繕費を掛けることに採算面から疑問がある。指定期間の3年以内に今後の対応方針をまとめたい」との考えを示し、委員に理解を求めた。
それに対し、新里聡氏が市と指定管理者が交わす協定書の中に、施設の増設を行う場合には計画の範囲内で、市と協議した上で実施するとする文言を明記するよう要望。上地博通氏はパレス館についても市の方針が決定するまで使用に制限を付けること、新城元吉氏らは指定管理後も地域住民らが従来通りの利用ができる確認を行うことを求めた。
3点の要望について奥原局長が、協定書に明記した上で相手と交渉する考えを示したことから議論が終結。採決の結果、同議案と同様に先議案件となっている2011年度一般会計補正予算案とともに全会一致で可決した。
きょう13日は本会議が開かれ、付託を受けた先議案件の審議結果について市議会各常任委員会委員長が報告を行った後、質疑、討論を経て採決が行われる。