沖糖、搬入量8万4000㌧/11・12年産キビ
前期比5万2400㌧の減/全体生産量20万㌧割れか
2011-12年産サトウキビの製糖操業を行っている沖縄製糖宮古工場は13日午後、今期の原料搬入を終えた。製糖操業を開始した1月11日からの累計搬入量は8万4010㌧(前期比5万2421㌧減)。大干ばつによる原料不足で操業を見送った1971-72年期に次ぐ大不作となった。平均糖度は14・36度だった。同工場のほか宮古製糖城辺工場は15日に原料の搬入を終える予定だが、沖糖と同様に大幅減産は確実。宮古全体の生産量は20万㌧を割り込む可能性もある。
沖糖は、13日午後4時ごろにすべての原料を搬入した。最終的に見込んでいた搬入量を1000㌧程度上回る成績で終えた。
糖度の内訳は、基準糖度帯(13・2~14・4度)の原料が全体の38・83%、糖度帯以上の原料は47・84%を占めている。
国の交付金を含めた生産農家の1㌧当たり平均手取額は2万2059円。前期に比べて1000円以上の減額となった。
沖糖は、きょう14日に操業を終える予定だが、期間中は2度も工場を一時的に停止させており、今期の原料不足を裏付けた。
砂川玄悠専務は「無事に搬入を終えられたことを喜ぶとともに、生産者をはじめとする糖業関係者に感謝したい」と話した。
大幅減産については、昨年2~3月の低温や日照不足、5月に襲来した台風による葉の裂傷、7月の干ばつ傾向など厳しい気象条件を指摘した。ただ「こういう厳しい条件の中でもここまで数字を押し上げることができた。生産農家の努力のたまもの」と話した。
来期に向けては「早く製糖操業を切り上げることができる。この機会に春植えや株出しを推進したい。株出し管理を大切にしながら来期の増産につなげていきたい」と意欲を示した。
宮古地区における今期製糖操業は終盤。操業中の宮糖城辺、同伊良部、同多良間でも大幅な減産が見込まれており、宮古全体の生産量は過去4年連続の30万㌧台から一転、20万㌧を割り込む可能性が出てきた。