保険料値上げを可決/市議会文教社会委
現行額の1.3倍に/介護保険条例改正案
宮古島市議会(平良隆議長)3月定例会に提案されている、新年度から介護保険料を現行額の約1・3倍に引き上げる市介護保険条例の一部改正案について、市議会文教社会委員会(佐久本洋介委員長)で16日に採決が行われた。一部の委員から値上げに反対する意見が上がったことから挙手による採決を行った結果、賛成多数で可決された。
介護保険の対象者はそれぞれの経済状況などにより第1から第6段階に区分されていて、現行の条例では年間保険料は第1段階が2万8800円、第2が4万300円、第3が4万3200円、第4が5万7600円、第5が7万2000円、第6が8万6400円となっている。改正案では各段階ともに約1・3倍引き上げ、第1を3万8400円、第2を5万3760円、第3を5万7600円、第4を7万6800円、第5を9万6000円、第6を11万5200円とすることを提案している。
同案について、上里樹氏が「宮古のお年寄りは低所得者が多く、介護サービスを受けたくても受けることができない高齢者がいる。保険料を引き上げれば、さらに利用できなくなる」と今回の改正案に反対を表明。「一般会計から繰り入れを行うとともに国に負担を要請し、保険料引き下げをすべき」との考えを示した。
真栄城徳彦氏は上里氏の意見に一定の理解を示す一方で、今後、合併特例がなくなることを考えると一般会計から多額の予算を繰り入れ続けることは困難とした上で「財政状況を市民に知ってもらい、無理をしてもらわなければならない現実がある。引き上げは認めざるを得ない」との意見を述べた。
意見が分かれたことから挙手による採決を行った結果、賛成多数で可決された。