農家総収入32億8000万円/宮古本島11-12年産キビ
前期比24億円の大幅減
宮古本島内の製糖2工場が2011-12年産サトウキビの製糖操業を終え、両工場管内における生産農家の総手取額(概算値)がまとまった。総額は32億8087万円で前期に比べて24億550万円の大幅減、4割以上落ち込んだ。大干ばつで沖縄製糖が操業を取り止めた1971-72年期に次ぐ低い収入となる。宮古製糖伊良部、同多良間の両工場を合わせた宮古地区全体の総手取額はおおむね43~44億円になる見込み。前期10-11年産の74億円を大幅に下回ることは確実だ。
沖糖は今月13日にサトウキビ(原料)の搬入を終了した。前期の13万6431㌧に対して今期は8万4010㌧で前期比5万2421㌧の大幅な減産。平均糖度は14・36度で、これも前期の14・66度を下回った。
トン当たりの農家平均手取額は前期比1278円減の2万2059円。国の交付金が前期の1万6320円から1万6000円に減額されたことと、品質の伸び悩みが影響した。
沖糖に原料を搬入した農家の総手取額は18億5300万円で、前期の31億8300万円と比べて13億3000万円減少している。
一方の宮糖城辺は16日までに累計6万7478㌧の原料を搬入。前期に比べて4万3078㌧の減産となる。平均糖度は13・45度と低く、前期の14・04度を下回る成績だった。
トン当たりの農家平均手取額も2万1158円と低調だった。交付金の減額に加え、基準糖度には達しているものの近年に比べて低い品質が農家収入の減少に拍車を掛けた。
宮糖管内の農家の総手取額は14億2800万円。前期に比べると10億7400万円の減額となった。
両工場管内における農家収入の大幅な減額は、今期サトウキビの不作を裏付けた。昨年2~3月の低温や日照不足、5月に襲来した台風による葉の裂傷、7月の干ばつ傾向など厳しい気象条件の影響を受けて大幅な減産に見舞われた。地区全体の生産量は過去4年連続で30万㌧台だったが、今期は20万㌧を割り込む可能性もある。