今月末に主航路部到着/伊良部大橋
全長420㍍、来月から架設工事
建設が進められている伊良部大橋の中央部にあたる主航路部が今月30日~31日に平良港に入港することが20日、分かった。同主航路部は全長420㍍あるが、本体を3つ(140㍍ずつ)に分けて作製を完了しており、最中央部に当たる橋桁は現在、台船で一時停泊する那覇新港向け航行中だ。今月末に平良港下崎埠頭に台船を接岸して来月4日に陸揚げ。引っ掛け部分(セッティングビーム)などの取付作業を行う。同港下崎地区(ヤード・岸壁)は巨大構造物の工事によって占有されるため19日夕、県と宮古島市は合同で平良港港湾施設利用者向けの説明会を開いた。
3つに分けて作製した同大橋主航路部は伊良部側を4月12~13日に、平良側を同26日~27日に架設工事を行い、最中央部はセッティングビーム取付作業完了後の5月14~15日に架設する予定だ。同日で大橋は外見上は連結する形になるが、県伊良部大橋建設現場事務所によると、その後、連結ボルト締めの作業や溶接作業を行うことから、完全に接合するまでには時間を要するという。
下崎埠頭は同主航路部工事を実施する3月1日~6月30日までの122日間、現在、同地区を使用している事業者の使用を制限することから、県と市は事業者に代替え提供する港湾部の説明会を合同で開催した。
砂利やスクラップ運搬事業者に対しては、同港漲水地区の第1埠頭と第3埠頭を代替え施設として提供することなどを説明した。
説明会で県宮古土木事務所の平良和雄所長は「当初計画の予定より大橋開通は1年遅れることになったが、架設工事を安全に期間内で完了させたい」と述べ、港湾利用者へ協力を呼び掛けた。
長濱政治副市長は「ご迷惑をお掛けする大きな事業だが、可能な限り皆さんの業務に支障を来さないよう努めていきたい」として事業者に理解を求めた。
県土木建築部によると、巨大大橋の主航路部架設作業は全国でもまれで、同大橋の主航路部中央部分を架設する際には、何らかのイベントを開催したい意向だ。