各庁舎に水、食料など備蓄/市議会一般質問
盛加越公園にも倉庫設置へ
宮古島市は地震などの大規模災害発生に備え、カママ嶺公園に続き新年度には盛加越公園内にも防災用備蓄倉庫の設置を予定している。しかし、いずれも平良地区にあることから、下地敏彦市長は22日、旧町村部住民用に市役所各庁舎でも生活必需品を備蓄する方向で今後、検討を進める方針を示した。宮古島市議会3月定例会一般質問で西里芳明氏の質問に対する答弁。
市は、建物の老朽化に伴うカママ嶺公園展望台の建て替えに合わせ、このほど展望台1階部分に防災用備蓄倉庫を整備。また新年度には盛加越公園内にも倉庫設置の工事に着手、同年度中の完成を目指している。備蓄については、人口の20分の1、約2600人分の飲料水と食料を3日分、毛布は500枚程度を、そのほか100点以上に及ぶ生活必需品を2015年度までに完備する計画となっている。
一般質問で西里氏は、災害用備蓄倉庫が平良地区にしか整備されないことを問題視。高齢化が進む旧町村部への備蓄倉庫設置について市当局の考えをただした。それに対し下地市長は「確かに指摘があるように平良だけに置いてよいのか、万が一、大きな被害があったとき城辺や池間から来れるのかなど問題がある」との考えを示し「今ある各支所には十分、備蓄するスペースがあるので、そこに置けるかどうか今後、検討したい」と市役所各庁舎での備蓄実施に向けた検討に着手する方針を示した。
西里氏は、旧城辺町立中央公民館解体後、跡地に備蓄倉庫を設置するよう提案したが、下地市長は「新たな予算を掛けるより、今ある市の施設を活用することを考えたい」と回答。海抜が低い地域での防災対策として「海抜0・5~0・8㍍という地域がある下地、池間、伊良部の3地区には避難用施設を造ろうと考えている」との構想も語った。