市長、農業ビジョン示す/青年農業者らと「語る会」
農林漁業士会などが初開催
宮古地区農林漁業士会(砂川寛裕会長)と宮古地区就農青年クラブ連絡協議会(根間祐樹会長)主催による「宮古島市長と語る会」が12日、宮古農村青少年教育センターで開かれた。両会の会員と下地敏彦市長が直接、意見を交わす初めての会で、下地市長が農業についてのビジョンを示したほか、両会からの要望に対する考えを示した。
青年農業者が安心して農業に取り組める環境整備と青年農業者の育成に取り組むことを目的に初開催された市長と語る会。主催する両会の活動報告に続き、「宮古農業のビジョンについて」をテーマとする下地市長の講話が行われた。
農家への意識改革を呼び掛ける下地市長は、今後の農業基盤整備で取り組まなければならないものとして防風林を挙げ「皆さんは防風林は県や市が整備するものと思っているようだが、自分の畑を守ることは自分たちで考えるべきこと。自分たちでやってみて足りない部分を県や市で行うもの」との考えを示した。
サトウキビについては「今後も宮古の基幹作物」とした上で、年内操業を実施することで農地を効率的に活用し、新しい作物にも取り組むべきと語った。年々、生産量が増加しているマンゴーについては今後、マンゴーハウスへの新たな助成は行わない考えを明言。「新しい熱帯果実の栽培も積極的に考えてほしい」と訴えた。
要望では、農林漁業士会が独立を希望する青年農業者への支援、農産物輸送対策支援、農業分野への専門アドバイザーの設置を、就農青年クラブ連絡協議会は市独自の協議会の設立支援、宮古島で開催される県農業青年技術交換大会への協力などを求めた。下地市長は支援要請について「一般論ではなく希望する内容を具体的に示してほしい」と語った。