漲水社に7億8600万円請求/マリン社取締役会
沖縄公庫に支払い一時停止も
【那覇支社】宮古島市などが出資する第3セクターの宮古島マリンターミナル(社長・下地敏彦市長)は25日、同取締役会を那覇市内のホテルで開き、先月23日で解散した漲水リゾート社に対し、7億8600万円の債権者請求を行っていることを明らかにした。また、ホテル棟を売却して得た8億3000万円のうち、8億2700万円を負債返済に充て、マリン社の債権者である沖縄公庫に対しては3月26日に残高支払いの一時停止を求めていることなどを明らかにした。
同日の取締役会では、マリン社の民事再生手続きに入るか、解散するかなどの具体的な議決はなされなかった。取締役会閉会後、会見した下地市長によると、①マリン社ホテル棟売却の法的手続きが完了②漲水リゾート社に対する債権請求③マリン社事業の再生が可能か否かの検討中-について報告し確認した。
下地市長は「今はスタッフ、新たな事業、支援策などを総合的に考えて、マリン社の事業が継続できるかどうかを試算している段階だ」と述べ、「自立してやっていけるとの見通しが立てば、民事再生に取り掛かるが、駄目ならば解散しかない」と説明した。
同社は約20億円の負債のうち7割以上の14億円余りを沖縄公庫から借り入れており、負債残高の支払いを一時的に待ってもらわなければ運営に支障を来すことから、公庫側に支払い停止を求めたが、現段階で公庫からの返事はないという。