死亡原因は低酸素脳症/伊良部島沖事故で海保
オニヒトデ起因と断定
伊良部島白鳥沖で24日にダイビング中にオニヒトデに刺され死亡したダイビングショップ勤務の女性(44)の司法解剖の結果が明らかになった。直接の死亡原因は低酸素脳症と判明した。オニヒトデに刺されたことに起因するアナフィラキシーショックが低酸素脳症の原因となった。女性の右手中指に針先大の刺傷があった。女性は昨年10月ごろにもオニヒトデに刺される被害に遭っているという。宮古島海上保安署が26日発表した。
同署は本格的な海浜レジャーの季節を迎えるにあたり、特に過去に海洋危険生物の被害に遭った人は、アナフィラキシーショックなどを未然に回避するため、海洋危険生物には絶対に触らないよう注意を呼び掛けている。
オニヒトデに起因する死亡事故は、これまでに県内で発生した記録はない。また、オニヒトデが生息している鹿児島県奄美大島の県大島支庁でも死亡事故の発生は把握していないという。
オニヒトデが生息するオーストラリアの世界最大級のサンゴ礁群・グレートバリアリーフでも、豪州政府観光局によるとオニヒトデの刺傷に起因する死亡の記録はないという。
アナフィラキシーショック 特定の起因物質により生じる全身性のアレルギー反応。重症になると血圧低下や呼吸困難などを伴うアナフィラキシーショックという状態になり、重い場合は心停止や酸素欠乏で死にいたる。