与那覇湾特別保護区 ラムサール登録確実
7月7日に認証式
環境省中央環境審議会野生生物部会は、10日に行われる会議で、与那覇湾特別保護地区を最終的にラムサール登録湿地として推薦することを確認する。7月7日にルーマニアのブカレストで開かれるラムサール条約締結国会議COP11で認証され、同日認証式が行われる。下地敏彦市長も認証式に出席する予定で、与那覇湾特別保護地区のラムサール登録が確実な見通しとなった。
下地市長は「登録されるということは、与那覇湾の干潟が自然環境として優れていると世界が認めることになる。与那覇湾の環境を保全することで、鳥獣だけではなく島全体の環境、自然の保全につなげていきたい」と述べた。
国の鳥獣保護地区に昨年11月1日に指定された与那覇湾のうち、特別保護地区に指定されたのは水面域699㌶と林野1㌶、その他4㌶。登録されると県内では5番目のラムサール登録地となる。
特別保護地区にはこれまでの調査で、植物相はシマシラキ、ビロウ、モモタマナなどが分布しており、沿岸部はメヒルギなどのマングローブ林やモクマオウ、ススキ群落で構成されている。
動物相は鳥相が豊かで準絶滅危惧種に指定されているチュウヒ(タカ科)や越冬、繁殖のためシベリアから東南アジアまで移動するシギ、チドリ類の重要な中継地点でもあり、数多くの鳥類が確認されている。ほ乳類はホンドイタチやオオコウモリなどが確認されているが数は少ない。
ラムサール条約 1971年にイランのラムサールで開催された「湿地及び水鳥の保全のための国際会議」で「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」が採択された。開催地にちなみ「ラムサール条約」と呼ばれる。日本は80年に締約国になった。