排ガスの自主規制値設定/宮古島市
新ごみ処理施設整備で/環境評価書を住民説明
宮古島市は、新ごみ処理施設整備に向けて作成した環境影響評価準備書の概要を12日、住民に説明した。調査は現施設の周辺で2010年1月から1年間、大気や水環境などの19項目について実施。その結果、工事中や新施設完成後の予測値がすべての項目で国の基準などを下回ったと報告した。新施設の排ガスについては、規制基準値よりかなり低い「自主基準値」を設けたことを明らかにした。
ダイオキシン類の自主規制値は、規制基準値の1ナノ㌘(10億分の1㌘)の10分の1の0・1ナノ㌘に設定した。
臭気対策は、収集したすべてのごみを外に置かずに建物内に格納し、建物内の空気は焼却炉に燃焼用空気として吸い込み、外に漏れないようにする対応を取る。
地下水の水質対策では①雨水は浸透池に導水して地下浸透②プラント排水は処理して再利用③生活雑排水は下水道に放水-などを示した。
参加者の一人は「ごみ処理施設の影響は、近くの添道水源が受けると思うが、水質は年月をかけて調べたのか」と質問。当局は「近くの水源はニャーツと添道について、1年間調査されている」と答えた。
新施設の建設は、現施設が築30年以上経過して老朽化が著しく、処理能力が低下し、故障も頻繁に起きて財政を圧迫していることから、急がれる課題となっている。
市は現在、広告・縦覧をさせている環境影響評価準備書に、住民の意見を添えて知事に提出し、知事の意見があれば、取り入れて評価書を完成させる。
主要施設は、ごみ焼却施設やリサイクルセンター棟(工場棟)、同(プラザ棟)-を建設する。
新ごみ焼却施設は、2015年度中頃の供用開始を目指している。