被害者の会発足へ/全国連絡協議会と連携強化
「10・10宮古大空襲」
1944(昭和19)年10月10日に宮古島にあった「10・10空襲」などで被害者となった民間人を救済するため、救済法制化を求めていく組織「宮古大空襲被害者の会」(仮称)の結成の動きが出ている。発起人となる池間島出身で沖縄本島に住む仲間英一さん(76)は「私の父(故人)と兄は、敵の銃撃で身体に被害を受けた。国は今まで被害者への救済もなく、残念でたまらない。組織作りに参加したい人がいれば説明会を開きたい」と語った。
東京では14日、「全国空襲被害者連絡協議会」(仮称)が設立され、本格的な活動を展開する。また沖縄本島では10月10日をめどに「沖縄・那覇大空襲被害者の会」(仮称)を立ち上げる方針。
宮古で設立された場合は、地元の被害者の実態を沖縄本島の組織や連絡協議会へ報告し、運動の連携強化を図っていく。
連絡協議会が中心となって国に「空襲被害者特別援護法」(仮称)の法制化を訴えていく。併せて被害者への謝罪・補償などを求める。
太平洋戦争時の軍人・軍属などの遺族には、恩給や「戦傷病者戦没者遺族等援護法」に基づいて年金などが支給されている。しかし、民間の戦争被害者には補償はない。
仲間さんは「民間人の被害者は高齢化が進んでいるので、早めに準備会を立ち上げたい。被害者一人一人の状況を記録して訴えていきたい」と話した。
問い合わせは仲間さん(電話080・3226・0084)へ。