佐久川さん県知事賞に輝く/「若い経営者」主張発表大会
家族、地域の「絆」評価
若い経営者の主張発表大会(主催・県商工会連合会ほか)がこのほど、糸満市のサムシング・フォー西崎で開かれ、先島地区代表で発表した宮古島市伊良部商工会青年部の佐久川直仁さん(32)が最優秀賞に当たる県知事賞に輝いた。審査委員長らは「家族と地域との絆の内容が素晴らしい」と高く評価した。佐久川さんは、11月に長崎県で開催される九州大会に県代表として派遣される。
大会には、北部地区代表1人、中部地区代表1人、南部地区代表1人、先島地区代表1人の計4人が参加し、熱弁を振るった。
佐久川さんは現在、父が経営する環境クリーン開発(佐久川浩希代表)の専務。発表したタイトルは「青年部活動に参加して~絆~」。
佐久川さんは、東京で暮らしていた3年前、父からの電話で伊良部島にUターン。父が経営する会社は、長引く不況や市町村合併後に競合店の進出などの要因で業績は悪化していた。
父から経理を任された佐久川さんは、伊良部商工会の経営指導員から決算書作成などを教わり、それがきっかけで同商工会青年部に入会した。青年部主催のイベントを通じて親子・地域・部員との絆の大切さを実感。さらに昨年、東日本大震災などで身近でかけがえのない人との絆を改めて知った。そこで会社のテーマを「絆」に設定した。
県知事賞を手にした佐久川さんは「大会日、妻が長女を出産した。何か良いことがあると思い、堂々と発表した。県知事賞に選ばれてうれしい。長女誕生と県知事賞の二重喜びで、祝杯を挙げた」と目を細めた。
父・浩希さん(53)は「九州大会では、自分の気持ちを堂々と発表し、全国大会に参加できるよう頑張ってほしい」と激励した。
同大会は、青年部活動を通じて得た自らの体験や成果、意見を発表し、相互に研さんすることにより、商工会の次代を担うリーダーとしての意識の高揚をはじめ、若手経営者・後継者としての資質の向上を図り、地域活性化に資することと併せて、青年部への帰属意識を高め、今後の青年部活動の活性化に資することを目的としている。