市長「心からおわび」/職員酒酔い運転逮捕で
家族に異例の協力依頼文書
市上下水道部の男性職員(58)=平良字西仲宗根=が18日、酒酔い運転で対向車と衝突、運転していた女性にけがを負わせたとして、道路交通法違反(酒酔い運転)の容疑で逮捕されたことを受け、下地敏彦市長は21日、会見を開き「事故に遭われた方には本当に申し訳なく、心からおわび申し上げます」と深々と頭を下げ謝罪した。また市民に対しても「職員が飲酒運転で交通事故を起こしたことについて、多くの方々にご迷惑をおかけしたことを心からおわび申し上げます」と謝罪した。会見には、市総務部の安谷屋政秀部長、上下水道部の譜久村基嗣部長が同席した。
下地市長は「今後、このような事態が発生しないよう改めて、全職員に服務規律の確保に努めるよう指示すると共に、さらに強い意志を持って全庁挙げて再発防止に取り組む」と述べた。
これまでも、法令順守や服務規律の徹底などを指導してきたが、不祥事が起きていることから下地市長は21日、市職員の家族に飲酒運転をさせないよう協力を求める文書の発送をするよう異例の指示を出したことを明らかにした。
他県でも公務員の酒気帯び運転などに関する事例もあることから、14日に市職員全員に飲酒運転をしないなどの綱紀粛正を呼び掛けたばかりだった。
現在、同容疑者は拘留中で市は面会の申請を宮古島署に提出しているが、21日午後3時現在、面会見できていない。市は面会でき次第本人から経過を聞き、早い時期に懲戒分限審査委員会に諮る方針。宮古島市職員の懲戒処分に関する指針では飲酒運転で人身事故を伴うものは免職または停職となっている。
市によると過去5年間で停職以上の処分を受けた職員は12人で、最近では2011年8月に公金横領で職員が懲戒免職となっている。
宮古島署によると男性職員は18日、出勤途中に平良字東仲宗根の市道で、アルコールの影響で正常な運転ができない状態で軽自動車を運転した疑いで逮捕された。
同容疑者は青信号で交差点に進入した際、前から走ってきた車と衝突、この車を運転していた女性に頸椎捻挫の軽症を負わせた。目撃者の110番通報で駆け付けた警察官がアルコール検査をしたところ、同容疑者の呼気1㍑から基準値(0・15㍉㌘)の約6倍のアルコールが検出されたため、その場で逮捕した。