高校生島サミットが開幕/国内外から62人参加
26日まで討論、体験、交流など
高校生太平洋・島サミット(主催・沖縄県)が23日、宮古島市で開幕した。太平洋島しょ国など14カ国と1地域から30人、国内からは宮古島の3人を含む32人の高校生計62人が集まり、水にまつわる環境問題とその解決に向けた提言を取りまとめる。成果は第6回太平洋・島サミット(25、26日、名護市)参加国首脳へ提言を行う。初日は平良港ターミナルビルで開会式が行われ、歓迎スピーチや宮古島市の紹介などが行われた。サミットは26日まで。期間中、環境問題についての討論や地元高校への体験入学、交流会、ホームステイなど多彩な企画が予定されている。
開会式で下地芳郎県観光政策統括監は「環境問題について学習し議論を深め、各国首脳に提言を行うことが大きな目標」と同サミット開催の意義を強調。その上で「言葉も文化も違う参加者同士が議論し、一つの提言をまとめた経験や国境や文化の違いを乗り越えた友情は、今後の人生における重要な財産になると思う」と述べ、サミットの成果に期待した。
開催地宮古島市を代表して歓迎のあいさつを行った下地敏彦市長は、市と太平洋島しょ国とは古くはカツオ漁業、そして最近ではJICA(国際協力機構)と連携して飲料水の供給協力事業などを実施していることを紹介し、宮古島市での開催を「大変意義深いものがある」と強調した。
下地市長は今回のサミットを機会に、参加高校生の互いの絆が強まることを期待するとともに「滞在期間中、参加高校生をはじめ市民との交流を大いに楽しんでほしい」と呼び掛けた。
同サミット地元高校生事務局の根間優美さん(宮高3年)と下地双葉君(宮総実2年)が宮古島市の自然や文化などを英語で紹介。青い海を次世代につなげようと前浜や砂山ビーチを写真で見せたり、クイチャー、島尻のパーントゥは宮古島が世界に誇れる文化だとアピールした。トライアスロン大会やバイオエタノール実証事業など、世界規模のスポーツ大会や事業などもこの宮古島で展開していることも強調した。
サミット2日目の24日は、市中央公民館で「100年後の『命と水』と『食』を守るプロジェクト」を主題にグループディスカッションやワークショップなどが行われる。25日には討議の成果を、第6回太平洋・島サミット参加国首脳へ提言する。