安全な水の確保を/高校生島サミット
高校生太平洋・島サミット(主催・沖縄県)は25日、マティダ市民劇場に日本を含む太平洋島しょ国など15カ国1地域の首脳や代表を迎え「提言式」が行われた。参加高校生たちは、水にまつわる環境問題とその解決に向けた成果を提言として発表し、自国の首脳らに手渡した。政府に対し水の保全、水資源の管理において国際的信頼を得られる政策の実施を訴え。全ての人が安全な水を得られる世界や汚染されていない豊かな自然を未来への展望として示した。
提言は▽個人としての貢献▽国際協力・政府への提言▽未来の展望-などに内容を分け、代表8人が読み上げた。
個人としての貢献については①各地域に適した技術を導入する②水の貴重さを理解し大切に使う③水問題の知識を深め、環境に優しい行動をマスメディアを通じて発信する-などを決意した。
政府へは▽島しょ国での洪水防止のために二酸化炭素排出量を消滅する▽政府開発援助(ODA)の拡大▽外国企業による資源搾取について啓発する▽若者の環境問題に対する意識を高める国際会議の開催-などを提言した。
最後に「私たちは、環境への負荷を最小限にすること、水資源を保全すること、そして互いの文化を尊重することを誓う。次世代に美しい地球を残すために」と締めくくった。
提言を受け、各国首脳を代表して中野譲外務大臣政務官は「ここには未来を担う各国の高校生の熱意と希望、情熱が詰まっている。提言書の中身の重さをしっかりと受け止め、一つでも1日でも早く実現する努力をしていかなければいけない」と参加者へ呼び掛けた。
クック諸島のヘンリー・プナ首相は「高校生たちがここに集まって素晴らしい成果を上げた。一人一人に誇りを感じる。今回の体験は非常に価値があり、将来にわたって大きな刺激になる。将来に向かって前向きに生かし、周辺にも役立ててほしい」と高校生たちをたたえた。
提言式では仲井真弘多知事が主催者あいさつ、下地敏彦市長が閉会のあいさつをそれぞれ行った。
同サミットは26日に閉会式が行われ、すべての日程を終了する。