海と陸から現状確認/不法投棄パトロール
不法ごみ10トン収集/投棄者の特定作業も実施
県宮古福祉保健所は30日、市や消防、宮古島海上保安署など関係機関の協力を得て2012年度のごみ不法投棄等県下一斉パトロールを実施した。陸上と海上から不法投棄の実態を確認すると共に、不法投棄現場でごみの種類の確認や収集を行い、不法投棄者が特定できるものが混入していないかも探した。この日約10㌧の不法投棄のごみを収集した。
環境省は30日(ごみゼロの日)から来月5日(環境の日)までを「全国ごみ不法投棄監視ウイーク」と定め、全国でパトロールを実施している。宮古島市で行われたのはその一環。
宮古福祉保健所、市環境保全課、農政課、宮古島海上保安署、宮古島消防署、宮古島署から約30人が参加した。海上班6人は宮古島署の警備艇「みやこ」で城辺の新城、保良の崖下に投棄されたごみを海上から確認した。
陸上班約20人は上野字上野405付近の畑と城辺字下里添の原野に投棄されたごみを確認した。城辺では不法投棄されたごみの一部を分別収集した。
パトロール後、宮古保健所産業廃棄物担当の仲宗根猛智さんは「最近は建築廃材系の不法投棄は見かけなくなったが、農業用の廃ビニールの投棄が目立ち始めている」と述べた。
県で実施している不法投棄実態調査によると、2010年の不法投棄件数は36件。重量にして8000㌧を超え、このうち宮古島が88・1%を占めているという。
このような事態を受け、宮古島市は昨年11月に不法投棄撲滅宣言を発表、今月27日には約100人の市民や関係者で清掃活動を行った。
平良港で行われた開始式で県宮古福祉保健所の仲宗根正所長は「不法投棄は全国でも大きな問題になっている。保健所としても、市をはじめ関係機関との協力体制を強化し、不法投棄の未然防止に取り組んでいきたい」と述べた。