駐車場有料化など検討
宮古島マリン社取締役会
【那覇支社】宮古島マリンターミナル社(社長・下地敏彦市長)の第45回取締役会が31日、那覇市内のホテルで開かれ、第22期事業収支報告が行われ、計算書類承認の件など五つの議案について審議した。また、下地市長は3月23日で解散した漲水リゾート社に対し、7億8600万円の債権者請求を行っていることを報告。マリン社の採算益を上げる方策として同社が管理する駐車場(約140台分)の有料化を市民に周知した上で、10月をめどに作業を進めていく考えであることを明らかにした。
会議冒頭、下地市長は懸案であったホテル棟の売却益に伴い、「22期の事業収支は黒字に転じたが、売却益の全額を返済に充てるため実質は赤字計上である」と報告した。
決議事項として①計算書類承認②取締役選任(沖縄公庫人事異動に伴う後任人事)③監査役改選(市人事異動に伴う後任人事)④会計監査人選任⑤第22期定期株主総会開催-について審議した。
取締役会後、会見した下地市長は、ホテル棟を売却したものの依然、同社の負債額が大きく、今後の運営について「確実に事業を継続できるのか分かった時点で民事再生に移行する」と述べたが、「今は民事再生するか解散するかが分からない状況だ」として、民事再生に向けて、どの程度の収入が必要であるかの試算に着手しておらず、民間利用できる事業については積極活用していきたいとの考えを示した。
また、市が計画する「子ども劇団」の練習場などをマティダ市民劇場部分に設置する案があることなどから、解散することを遠ざけ、事業収益を上げることに専念する意向が強くなっていることなどを明らかにした。
下地市長は「何とか民事再生の手続きがとれるよう、会社として生き延びる方策を考えていかなければならない」と述べ、市事業と連動させながら新規の収益事業に取り組んでいく趣旨を話した。