座喜味、奥平氏が無投票当選/県議選宮古島市区
任期満了に伴う第11回県議会議員選挙は1日告示された。多良間村を含む宮古島市区(定数2)には現職で2期目を目指す座喜味一幸氏(62)=自民公認、公明推薦=、3期目に挑む奥平一夫氏(62)=無所属、社大推薦、社民支持=の2氏が届け出を行った。2氏以外に届け出はなく、2氏の無投票当選が確定した。無投票での当選は復帰後5度目。現在の宮古島市区選挙区になってからは初めて。
県のパイプ役強調/座喜味氏
2期目へ「市との連携強化」
平良下里にある座喜味氏の選対本部には、届け出締め切り時間の午後5時前には大勢の支持者らが詰め掛け「朗報」を待った。
午後5時すぎ、座喜味氏に選挙管理委員会から「無投票当選」が知らされると「ありがとうございます」と支持者らに礼を述べた。
下地明後援会長とがっちりと握手を交わした座喜味氏は、選対本部長の下地敏彦市長らとともに「万歳三唱」で喜びを爆発させた。
座喜味氏は2期目の当選。結果的に無投票だったが「ある意味では市民の負託を受けたという部分もある」と述べ、仲井真弘多知事を支え県政与党として米軍基地や離島振興などの課題解決に向けた取り組みを加速させる方針を示した。
下地敏彦市長との連携強化も強調。公約として掲げた「下地島空港と残地の利活用の推進」や「天然ガスの開発利用の促進」「県営公園の整備」などの実現へ県とのパイプ役として全力で取り組む考えを示した。
選対本部長の下地市長は「過去4年間、宮古島のために頑張ったことが評価された」と当選をともに喜んだ。
その上で「一括交付金を生かすも殺すも市町村の知恵次第。県との太いパイプ役となり豊かな宮古島、住み良い、活力ある宮古島づくりに共に進んでいきたい」と話した。
支持者からは「我々の声を県政に届けてほしい」「実行力で課題解決を」との声が上がり、2期目の当選を果たした座喜味氏に大きな期待を寄せた。
座喜味 一幸(ざきみ・かずゆき)1949(昭和24)年12月15日生まれ。62歳。平良字西仲宗根出身。琉球大農学部卒業後、沖縄総合事務局に入局。元宮古土地改良区事務局長。08年6月執行の第10回県議選で初当選した。
集大成の3期目へ/奥平氏
「これまでの実績評価された」
奥平選対本部では午後5時すぎ、選挙管理委員会から「立候補者は2人で、無投票当選が確定した」との連絡があったことを長崎富夫事務局長が発表すると、集まっていた支持者から拍手が沸き起こった。共同代表の1人である奥平玄孝氏の音頭で全員が「万歳三唱」を行い、3期目の当選を祝った。
自身初となる無投票での当選に「妙な気分」との感想を語る奥平氏。「選挙は本来、候補者が政策を戦わせ、より良い人が選ばれるべきもの。それができなかったのは残念」との思いを述べた。
また「3期目は集大成」と最後の任期とする考えを明言。「下地島空港と残地の利活用は力を入れて取り組み、自衛隊誘致には断固反対していく」と軍事利用に反対する考えを強調した。
建設中の新宮古病院については「新しい建物ができるだけではだめ。地域の医療を守るためにも独立行政法人化は、きちんとした論戦を行って、何が何でも阻止したい」と語った。
共同代表の1人である下地智氏は無投票当選となったことについて「これまでの実績が評価された部分が大きいと思う。第3の候補となるには勝利の素地が整えることのできる人がいなかったのだと思う」との考えを示した。3期目への期待としては「宮古病院の独法化は県議会で何とか阻止してほしい。下地島空港は国際空港として平和利用し、経済的影響が得られる利活用をしてほしい」と述べた。
奥平 一夫(おくひら・かずお)1949(昭和24)年7月20日生まれ。62歳。平良字東仲宗根出身。93年旧平良市議初当選、3期連続で同職を務めた。04年県議選出馬し旧平良市区で初当選。08年に宮古島市区で2期目当選を果たす。