農家協力金を引き下げ/口蹄疫対策 529万円取り崩しへ
家畜損害防止対策協通常総代会 宮古郡家畜損害防止対策協議会(渡真利等会長)の第11回通常総代会が28日、JAおきなわ宮古地区本部2階大ホールで開かれた。
これまで1戸につき2000~3000円だった農家会費(協力金)を今年度から一律1000円に引き下げることで全農家の協議会参加を目指すこと、口蹄(こうてい)疫侵入防止対策のため、746万円ある剰余金から529万円を取り崩す2010年度収支予算案などが全会一致で承認された。
総会では09年度事業報告と収支決算書、10年度事業計画と収支予算案、会費の改定、会費の徴収方法、役員選任の5議案が審議された。
09年度に同協議会に会員登録していた畜産農家は596人で、500戸近い農家が加入していなかった。しかし、今年4月から行われた口蹄疫侵入防止のための消毒などは全農家で行わなければならず、協議会の予算が未加入農家のためにも使われる結果となり、不公平との意見が上がっていた。そこで、協力金を1戸につき1000円に引き下げることで、全農家に加入を求めることを決めた。10年度収支予算案では全農家数を1074戸と見込み、前年比20万円減となる107万4000円の協力金を計上している。09年度までの農家協力金は共済加入者が2000円、非加入者は3000円だった。
09年度は202万2000円あった市村助成金と県農業共済組合連合会からの10万円は、剰余金が746万5651円もあることから10年度では認められず、0円での計上となった。
総会では、剰余金を口蹄疫対策に使える予算とするため、名称を「口蹄疫等侵入防止対策積立金」に変更することを決定。10年度は529万3000円を取り崩し金として収入に計上。車両やコンテナの消毒、動力噴霧機の購入や賃貸料などに充てられる。
今回の取り崩しにより積立金の残高は217万2651円にまで減少することから、宮古島市と多良間村、県農業共済組合連合会などに1年度では助成金を予算措置するよう要請することを確認した。任期満了に伴う役員選任では、渡真利会長が再任された。