肉用牛は1万5800頭/地区家畜・家禽飼養頭羽数
前年比1400頭減/11年12月末現在
県宮古農林水産振興センター(與那嶺宏明所長)が14日、宮古地区の2011年12末現在の家畜・家禽飼養頭羽数を発表した。肉用牛の飼養頭数は、前年同期と比べ1444頭(8・3%)減の1万5869頭。飼養戸数も1187戸と、同比90戸(7・0%)減少した。
戸数の減少は、高齢農家の離農が主要因と分析。頭数減の理由には①離農や高齢農家の規模縮小②口蹄疫発生(10年4月・宮崎県)に伴う人工授精自粛の子牛生産への影響③高齢母牛の淘汰-などを挙げた。
與那嶺所長は、宮古の肉用牛競り(500頭上場規模)を維持していくには、後継者の育成が急務と指摘。「県も各種施策によって、新規就農を支援していく」と話した。具体的には、農業生産法人や生産組合の育成が有効との考えも示した。
宮古家畜保健衛生所の高吉克典所長は今年の飼養頭数は、子牛の高値傾向を背景に、増えると期待した。
宮古の飼養戸数は、県全体の37・9%を占めた。一方、1戸平均の飼養規模は、13・4頭と県平均25・1頭の約半分しかなく、零細さが際立つ。
市村別の飼養頭数減の内訳は宮古島市が1358頭。多良間村は、86頭と少なかった。戸数の減少は宮古島市89戸、多良間村は1戸だった。
豚の飼養戸数は12戸で、前年に比べ1戸減少。頭数は、812頭(同比151頭、15・7%)減となった。1971年以降現在までに、飼養戸数が最も多かった年は73年の1474戸。飼養頭数が79年の1万5073頭。同年以降、地元産は島外産肉との競合や、流通の形態変化(枝肉から部分肉流通)に伴い、減少が続いている。
ヤギの飼養戸数は183戸で、前年比23戸(11・2%)減少。頭数は、1374頭と同比192頭(12・3%)減った。宮古島市が592頭、ブランド化に取り組んでいる多良間村は782頭と地区全体の57%を占めた。