「食育」は生きることの基本/学校給食指導者研修会
食の重要性再確認/西辺中で公開授業開く
2012年度宮古地区学校給食指導者研修会(主催・県教育委員会)が20日、西辺中学校(饒平名和枝校長)で開催された。同校が実践校に指定され、2年生が部活動などのスポーツで、ベストコンディションを保つために必要な栄養素を調べ、表を作成するなどして発表する公開授業を行った。公開授業後、同校体育館で全体会が開かれ、宮古地区の小中学校で食育を担当する教諭、給食センター栄養士、市健康増進課職員ら関係者が集い「食育」に関する認識を再確認した。
公開授業で発表を行った2年生は男子8人、女子5人計13人の小規模クラスだが、野球部、バスケットボール部に所属し陸上の練習にも取り組んでいる。
家庭課を指導する副担任の嘉手苅美智恵教諭の授業で、「中学生の食と栄養」について学んでおり、野球(筋力、瞬発力を高める)、バスケットボール(持久力と筋力、瞬発力を高める)、陸上競技長距離(持久力を高める)、陸上競技短距離(筋力と瞬発力を高める)の種目にふさわしい食事と栄養素を調べ発表した。
このうち、陸上長距離で必要とされる持久力を高めるための食事について発表した女子のグループは、最適な献立として、サンマのかば焼き、具だくさん汁、キュウリなどのあえ物を挙げ、「炭水化物を主に、鉄分、ビタミンC、黄緑色野菜を多く摂取することが大切だ」と発表した。
生徒同士の質疑応答では、「サンマ以外に鉄分を多く含む魚はないか」などの質問が出された。生徒らの発表後、養護担当の平良綾教諭が補足授業を行い、成長期に必要なカルシウムとビタミンDの摂取で骨を丈夫にすることや、コラーゲンを取ることにより関節を強くすることも重要だということを説明し、「運動後は速やかに消化した水分や栄養素を補給することも大事だ」と補足した。
公開授業後の全体会では、生徒の日常生活や活動に合わせて食育に関する題材を設定し、自発的に食への認識を高め、「食育」は生きる上での基本であり、知育、徳育、体育の基礎となるものであるとことを再確認し、県教育庁から県の食育施策などの展開についての説明があった。