一括交付金 17事業の認定内定/市議会6月定例会一般質問
緊急物資備蓄事業など/副市長「取り扱い難しい」
宮古島市議会(平良隆議長)6月定例会は21日、一般質問がスタート。初日は6氏が登壇し下地敏彦市長の政治姿勢などをただした。市が沖縄振興特別推進交付金(一括交付金)充当事業として今年度当初予算に計上している86事業のうち、緊急物資備蓄事業や水産業奨励金など17事業については、非公式ながら県から認定する方針が伝えられていることを長濱政治副市長が明らかにした。また、自由度が高いとされてきた同交付金の認定の可否が不確定な点について「取り扱いが難しい」との考えを示した。砂川明寛氏に対する答弁。きょう22日は5氏が登壇する。
一括交付金事業の認定件数についての砂川氏の質問に長濱副市長は「県からの認可はまだ1件もない」と現状を説明。ただし、緊急物資備蓄事業▽海抜表示委託事業▽与那覇地区防災センター整備事業▽宮古島市標高マップ制作事業▽伊良部大橋橋詰め広場地域振興施設設計委託費▽水産業奨励金▽宮古島市子ども劇団設立事業-など17事業については「内々に、これだけはいけるのではないかというものはいただいている」と、認定される見込みであることを明らかにした。
市が一括交付金の充当を考えている事業について同氏は「新メニューがほとんどない。今までの事業ばかりではないか」と指摘。それに対して長濱副市長は「一括交付金として認められなかった場合、一般財源を充てることになり、持ち出しが非常に多くなることを心配している。だめだった場合でも一般会計の中から出してできる事業を多く入れ込んでいる」と、不認定となったときの財政的リスクを回避するため、これまで一般会計予算で実施してきた事業が多くなっていることを説明した。
また、当初予算に計上した事業で、すでに県から不認定とされた事業があることにも言及。その事業に変わる補充分として別の事業を探して組み込む作業が必要となるとの考えを示す長濱副市長。「少なくともあと2回もしくは3回くらいの予算の組み替えが必要と思っている」と語った。
交付認定の可否が不確定な一括交付金について長濱副市長は「6月補正の段階でも1円も計上していない市町村もいくつかある」という実情を紹介。「取り扱いが難しい」との感想を示した。