マンゴー生産274㌧見込む
日照不足で昨年比半減/目揃え会で選別基準確認
宮古島市マンゴー産地協議会とJA宮古地区営農振興センター農産部は、マンゴーの出荷が始まったのを機に26日、JA宮古地区本部で生産農家を対象に目揃え会を開き、品質選別基準を確認した。市場担当者と生産者の意見交換もあり、市場側は「共同選別による出荷規格統一が、商品づくりでは一番大事。これが市場と消費者の信頼に結び付く」と述べ、全農家の産地形成への連携を促した。
今回の会合は2、3年後に1000㌧の出荷量が見込まれ、出荷規格の統一が課題になっている中、JAへの一元集荷による同課題の解決とブランド化推進を目的に開いた。
県宮古農林水産振興センター農業改良普及課の報告によると、今年のマンゴーは日照不足の影響で不作となり、宮古全体の生産量は昨年の520㌧と比べ半減の274㌧を見込む。出荷は7月上旬をピークに、8月下旬まで続く。
出荷規格については、JAの与那覇英人営農指導員が、実物のマンゴーを見せながら、JAの基準を示した。品質は果皮の色乗りが目安になるとし「7部以上に着色している物はA品」などと説明。黒い斑点のある物は、炭ソ病の疑いがあるので除いてと助言した。
JAおきなわ青果部の平田聡さんは、宮古は比較的高値で売れる7月上旬に出荷のピークに入るのが1番のメリットと説明。「共同選別がしっかりしているJA出荷の宮古産は、高値で売り込める」と述べた。
東京青果の黒木均さんは「宮古の生産者がまとまって、500㌧もの入荷があれば、いろいろな業者に有利販売できる」と述べ、宮古の団結を求めた。「今後は産地間競争の激化が予想され、その際規格統一されていない産地は、生き残れない可能性がある」と警鐘を鳴らした。
伊波孝市JA宮古地区営農振興センター長は、マンゴーの選別場も広々と確保する新集荷場の建設を2013年度で計画していることを、明らかにした。