当期5441万円の赤字/伊良部漁協総会
前組合長の退職金請求 理事会で再審議へ
伊良部漁協(友利義文組合長)の総会が30日、前里添多目的施設で行われた。2011年度から義務化されている貸倒引当金(売掛金や貸付金などの金銭債権に対する将来の取立不能見込額を見積もったもの)を2億2673万円と繰り入れたことなどから、当期は5441万円の赤字となり、累積赤字は8億9027万円に膨らんだ。11年度貸借対照表など12議案を上程。うち11議案は承認されたが、漁協前組合長の退職金請求についての議案は審議が長時間かかることから、理事会で再審議することに決まった。
冒頭、友利組合長は「昭和57(1982)年に初めて設置されたパヤオ(浮き魚礁)は今年でちょうど30年を迎える。記念の年の10月6日にはカツオフォーラムが開催される。大々的に佐良浜の伝統カツオ漁業をアピールしたい」と決意を新たにした。
来賓で出席した下地敏彦市長は「全国的なカツオフォーラムでは、カツオ漁業は佐良浜にありという心意気を示したい」と述べた。
11年度指導事業では、観光客らが八重干瀬に上陸した受入漁業料として25万円の収入があった。また漁船数10隻が2回にわたって実施した尖閣諸島周辺海域の外国船調査・漁場形成調査では、指導事業補助金として3265万余を計上した。
執行部側は「3265万余から漁協が手数料として23万余を徴収し、残りの3241万余を各漁船に配分した」と説明した。
一方、製氷冷凍事業では、地元住民や他地域などへの氷、餌販売が好調であったため、取扱量は増加。前年度取扱高4003万円に対し本年度取扱高は4228万円で105・6%の達成となった。