ガイドライン案を承認/景観審議会
委員とアドバイザーに委嘱状
宮古島市景観審議会が発足。第1回審議会が5日、市役所平良庁舎で開かれ、審議委員13人と景観アドバイザー1人に長濱政治副市長から委嘱状が手渡された。会長に真壁恵修氏、副会長に岡徹氏を選出。副市長から諮問を受けた景観計画ガイドライン案について審議を行った結果、同案策定検討委員会が作成した案をガイドラインとすることを全会一致で承認した。
同審議会は、2012年3月に開かれた宮古島市議会3月定例会で景観計画を運用するための景観条例が可決成立したことを受け、今回設置された。景観計画ガイドライン案審議のほか、同計画やガイドラインの見直しが必要となった場合や、ガイドラインに沿わない開発計画が提出された場合などに審議会を開き判断を決する。
景観計画ガイドラインは、景観計画を運用する際、景観形成基準を解釈する上での参考とされる。同計画・ガイドラインでは、市を▽市街地▽農地・集落▽海岸地域▽拠点・幹線軸―の四つの景観形成ゾーンに区分し、各ゾーンごとに建築物や工作物、開発行為の規模などによって届出対象となるかどうかを規定。建築物の高さでは、市街地ゾーンと拠点・幹線軸ゾーンのうち宮古を印象付ける拠点景観では13㍍以上、農地・集落ゾーンと拠点・幹線軸ゾーンのうち歴史・文化を象徴する拠点景観は10㍍以上、海岸地域ではすべての建築物を届出対象としている。
審議会では事務局がガイドライン案を説明。景観計画では建築物の高さを市街地で15㍍、農地集落は12㍍、海岸では7㍍までと設定しているが、緑化や景観への配慮を行うことで基準が緩和されることなどを示した。
景観計画が定めた高さ基準を超える建築物が、建築基準法基づき認可された場合、その建築物の建設を制限させる権限を同審議会が持っている訳ではないことも解説。「対象となるものは届出をしてもらい、高さなどが基準を超えている場合には、どのような配慮が可能か協議を行い、宮古の景観を守っていこうというもの」との考えを示した。
採決の結果、同案をそのままガイドラインとすることを全会一致で承認した。
審議委員と景観アドバイザーは次の通り(敬称略)。
【会長】真壁恵修(宮古島市市民運動実践協議会)【副会長】岡徹(宮古島市文化財審議委員会)【委員】比嘉正人(県建築士会宮古支部)▽下地勇榮(県造園建設業協会宮古支部)▽比嘉功誠(宮古地区宅地建物取引業者会)▽豊見山景順(沖縄県建設業協会宮古支部)▽根間春仁(宮古島観光協会)▽垣花巌志(宮古青年会議所)▽砂川久伸(宮古島商工会議所)▽上地治實(宮古地区調査測量設計業協会)▽宮平エミ(元宮古農業改良普及センター所長)▽庄司優(一般市民)▽野原和男(宮古土木事務所)【景観アドバイザー】池田孝之(琉球大学名誉教授)