明るく楽しい施設に/漲水・あけぼの学園
新館落成を盛大に祝う
今年3月に増改築工事が完了した漲水学園・あけぼの学園(仲間貞教園長)の新館落成を祝う式典と祝賀会が6日午後、同園内で行われた。福祉関係者の多数が集い、新館の落成に伴う学園生活の充実に期待を込めた。仲間園長は「利用者と職員と力を合わせて、明るく楽しい施設に育て上げていきたい」と話した。
同園の増改築工事は施設の老朽化に伴って2011年3月に着工した。総事業費約10億円を投じ、第1期であけぼの学園、第2期で漲水学園の工事を行った。
新館は2階建てで建物の床面積は両施設合わせて約4100平方㍍。利用者が居住する部分は壁や床に木材を使用し、全体的に落ち着いた空間に仕上げた。
施設で使用する一部電力は太陽光パネルで発電、厨房はオール電化の設備を整えた。漲水学園には旧施設にはなかった自立支援室を設置、図書室や学習室も十分なスペースを確保した。
式典前に記念植樹とテープカットが行われた。県社会福祉事業団の花城可長理事長をはじめ宮古島市の長濱政治副市長、同園の仲間園長、県福祉保健部の里村浩参事、あけぼの学園利用者代表の浜川聡史さん、漲水学園利用者代表の親里弥生さんがテープカットを行い、施設の落成を告げた。
式典で花城理事長は「施設利用者および地域の皆さんから信頼され親しまれる施設になるよう努力していく」などと決意を話した。
来賓出席者はそれぞれ祝辞を述べ、県福祉保健部の崎山八郎部長(代読・里村参事)は「児童および障害者福祉の向上が図られることを期待する」とさらなる福祉の向上を促した。
長濱副市長は「完成を心待ちにしていた皆さんと喜びを分かち合いたい。新館を利活用する皆さん一人ひとりが、人間性豊かな思いやりのある人に成長することを願っている」と下地市長のあいさつを代読した。
最後に花城理事長が増改築工事に尽力したエー・アール・ジー、先嶋建設、勝建設、松宮開発の代表者にに感謝状を贈呈した。
式典後は施設の見学と祝賀会が開かれ、参加者は新館の落成を祝いながら、今まで以上の充実した施設運営に期待を込めた。
漲水学園は1972年3月に児童養護、知的障害児施設、あけぼの学園は年4月に知的障害者更正施設として県が設置した。2006年に社会福祉事業団に経営が移譲された。これまでに両施設合わせて約350人が卒園。現在の利用者はあけぼの学園が39人、漲水学園が32人。