海底土質調査に入る/平良港耐震バース工事
16年度完成目指す
平良港に耐震バースを整備する沖縄総合事務局平良港湾事務所(知花包信所長)の事業は、設計前段階の海底土質調査に入った。同事業は2016年度まで5年間行い、総事業費は47億円を見込む。供用開始は、17年春ごろを予定している。
土質調査では、地盤の堅さや大地震の際に液状化現象が起こらないかなどの調査も実施する。スパット(杭)式台船4基を入れた。国の12年度の予算は、5億2200万円を計上。今年度は、調査や設計、埋め立て申請を行う。現地工事には、埋め立て許可が下り次第入る。
耐震バースは第2、第3埠頭の間と西側水面を埋め立てて、その先端に整備する。南北方向に220㍍のバースは、船舶の大型化にも対応した。
第2と第3埠頭の間の埋め立ては市が起債事業で実施。西側は国が行う。埋め立て面積は国分が2・6㌶、市分が3・8㌶。埋め立て後の埠頭用地は9・4㌶で、現在(4・1㌶)の2・3倍になる。
関係団体は昨年「平良港内は、荷さばき地が狭く、危険な作業を余儀なくされている」と、早期整備を市に訴えていた。埠頭用地の拡大で、同状況が解消される。
市は平良港に耐震強化岸壁がなく、大地震の際の海上物資輸送に支障をきたす恐れがあることなどから、国に早期整備を要請。宮古圏域の懸案事項は、国の12年度事業で新規採択され実現した。