離島医療の充実強化を/宮古圏域市・村
多良間は港整備/県出先機関に要望提案
2012年度宮古管内県出先機関と宮古圏域市・村との意見交換会(主催・宮古市村会)が31日、市中央公民館大ホールで開かれた。宮古島市は離島医療の充実強化や一括交付金を活用しての道路美化など7項目8件、多良間村は港の施設整備など6項目10件の要望事項を提案。県出先機関の代表らがそれらの要望に対し回答した。一括交付金活用での道路美化は事業計画があることなどが示された。
同意見交換会は2009年度から開催していて、今年で4回目。下地敏彦市長や下地昌明村長、黒島師範県宮古事務所長や宮古農林水産振興センター、宮古土木事務所、宮古教育事務所、宮古福祉保健所の所長らが出席。市村、県相互の要望などを踏まえ、情報交換を行っている。
今回、市が要望したのは▽離島医療の充実強化(①宮古病院の独立行政法人化について②県がん対策推進条例制定について)▽一括交付金活用での道路美化整備▽県立高校の生徒指導に関する情報提供と指導連携▽学校給食用物資購入費の支援策-など7項目8件。
多良間村の要望は▽多良間-石垣間の航空路線再開▽多良間港前泊地区整備(①上屋の整備②照明設置)▽多良間港普天間地区整備(①航路拡大②防波堤の一部撤去③砂浜の復元)▽防災行政無線施設整備-など6項目10件。
出先機関からは、宮古土木事務所から市に対し、伊良部大橋橋詰め広場に隣接する市道159号線から牧山展望台までの改良工事についての要望が出された。
がん対策推進条例策定について市が、離島から本島の病院へ行く航空運賃の割引支援を講じるよう求めたのに対し、福祉保健所の仲宗根正所長は、離島住民の経済支援策として今年度から導入された「離島住民等交通コスト負担軽減事業」の効果を踏まえながら検討していく考えを示した。
一括交付金での道路美化清掃については。宮古土木事務所の下里和彦所長が、一括交付金を活用して観光地のアクセス道路美化を推進する「沖縄フラワークリエイション事業」を実施する計画で、宮古でも実施予定であると答えた。
多良間-石垣間の航空路線再開については宮古事務所の池間勉総務課長が、離島への航空路線就航可能性調査を実施予定で、その結果を踏まえ検討するとする一方で、一括交付金を活用した路線再開の可能性も探りたい考えを示した。
伊良部大橋橋詰め広場から牧山展望台までの市道改修については、友利悦裕建設部長が「単独予算での整備は困難。補助事業や一括交付金を活用できないか検討したい」と語った。
意見交換会では、要望事項のほか市村での一括交付金への取り組み状況や県の事業などについて意見を交わした。