中高生が体験通し学ぶ/市社協主催
車いす、アイマスク使い/ボランティア研修始まる
2012年度中高校生福祉ボランティア体験研修会(主催・市社会福祉協議会)が2日、33人が参加して市中央公民館で始まった。初日は座学で視覚や聴覚、精神障害について学び、車いす体験やアイマスク体験を通して福祉課題に理解を深めた。
脊髄性筋萎縮症で車いす生活をしている、自立生活センター「まんた」の長
位鎌二良代表は講話で「障害を持つ人もそうでない人も、誰でも当たり前に、安心して暮らせる宮古島市がどうあるべきかを、一緒に考えてほしい」と参加者した生徒たちに呼び掛けた。
聴覚に障害がある講師は「物を落としても音が聞こえないので気がつかない。いきなり後ろから肩を叩かれると驚くので、見えるところに来てからにしてほしい」など、実生活の中での体験を分かりやすく話した。
座学後、参加した中高生は2人一組で、一人はアイマスクをして、一人は介助役で階段の登り降りを体験したり、車いすで自動販売機で飲料を買う体験をしたりした。
上松琉里さん(久松中3年)は「アイマスクで何も見えなくて、すごく怖かった。介助役の人が側にいてくれたので安心できた」と体験の感想を述べ「これからは目が不自由な人を見かけたら、必要なときには介助したい」と話した。
車いす体験をした平良花梨さん(平良中3年)は「車いすは人任せなので不安なところはあるけれど、乗り降りするときは介助の人がいると安心できる」と話した。
同研修会は、障害者や高齢者らさまざまな福祉的課題を持つ人たちが共に生活している中、「誰でもが安心して住めるまちづくり」の大きな担い手となりうる中高生が、福祉事業やボランティアについて研修することで、今後のボランティア活動のきっかけにすることを主な目的にしている。
研修は3日間行われ、3日はグループに分かれて青潮園などの施設を訪問し、市社協の職員、施設職員らと共に実際にボランティア体験をする。
最終日の4日は、下地勤労者体育センターでフライングディスク(アキュラシー5)大会で参加した生徒は障害者たちと交流を深める。