表中層型浮魚礁を敷設/池間沖 宮古初、漁獲効果に期待
宮古農水センターが公開
宮古農林水産振興センターは14日、宮古では初設置となる表中層型の樹脂製浮魚礁「海宝3号」をきょう15日の敷設前に漁業関係者などに公開した。池間島の西北西約30㌔、水深1657㍍の海域に敷設される。
表中層型浮魚礁の特徴はカツオなどの表層魚とキハダマグロなど中層の大型魚の集魚効果。これまでの浮魚礁で漁獲効果が高いことから宮古島、池間、伊良部の3漁協が設置を要請していた。
池間漁協の濱川洋美組合長は「カツオ漁はもともと池間島が本場。これまでに敷設された浮魚礁は効果を上げている。十分に活用しながら本格的なカツオ漁ができるのではないか」と期待を寄せている。
海宝3号は全長8.25㍍、直径2.14㍍のFRP樹脂製で、海底に沈められる4210㌔のいかりから伸びた約2500㍍の係留索で固定される。通常は浮魚礁の一部が海面上にあるが、潮流が2.5ノットを超えると水没することから表中層型と呼ばれる。
この型の浮魚礁は与那国、石垣に次いで3基目の設置になる。宮古近海での県浮魚礁としては11番目で海宝3号の事業費は1億710万円。
県設置の浮魚礁は1982年、伊良部島北の海域に初めて設置され、その効果が実証されている。その後、千葉県沖などを含め太平洋沿岸に設置されている。県内では約200基の浮魚礁が敷設されている。