沖縄公庫の存続を/宮古経済ワイドー懇談会 観光振興は連携で
沖縄公庫(金井照久理事長)の宮古経済ワイドー懇談会が14日、市内のホテルで開かれた。参加者らは、小泉改革で示された沖縄公庫の中央との統合方針に関し、組織や独自機能の存続を要望。観光関連では振興への連携や融資支援を求めた。
沖縄公庫は、現行沖縄振興計画終了後の2012年度以降に日本政策金融公庫に統合する方針が示されている。
この件について宮古島商工会議所の赤嶺一成専務理事は「沖縄公庫は、離島の企業にとって命綱。旧琉球政府などから約200億円の資本金を引き継いだ経緯もある。歴史からみても残す必要があり、そのために県民は声を大にしなければならない」と強調した。
県宮古事務所の黒島師範所長は「復帰後の財政出動で、インフラの整備が進んだ。今後は政策金融の充実が重要になる。沖縄公庫には、本土にはない独自のメニューが多い。組織を見直すにしても、今持っている機能を残した形で再構築するのが望ましい」と述べた。
観光協会の根間春仁事務局長は、島田紳助さんのテレビ番組での宮古島紹介やエコアイランドの取り組みなどにより今後、観光客が増えていくと推測。協会も観光新メニューの開発を推進していくと方針を示した上で、振興に向け公庫や関係機関、特産品業者などの連携の必要性を訴えた。
農家民泊を営む松原敬子さんは、修学旅行生が右肩上がりに増えている実績を報告。シーズンオフの間の運転資金に配慮を要望した。
先嶋建設の黒島正夫社長は、公共工事入札システムが指名から一般競争に変わり多くの業者が厳しい状況にあると指摘。今後は観光や農業、加工業などに新規参入する必要があるとし、バックアップを求めた。
卸売業の濱元雅浩氏は、自然災害時の食糧備蓄の観点から、卸売業の衰退は地域の問題として検討していく必要があるとした。
事務局は、資金融資などについては、適切なアドバイスをした。