いも生産販売組合が設立/組合長に上地氏
ペーストの原料を安定供給
市が進めるカンショ(イモ)の6次産業化事業の一環で「宮古島市いも生産販売組合」が10日、発足した。同日、設立総会を上野農村環境改善センターで開き、規約や事業計画、収支計画などを承認した。組合員は147人。組合長には上地雅己宮古島市かんしょ研究会長を選任した。
同組合は農家からペーストにする紫イモを買い取って、下地にある宮古島市いも加工施設に供給する。
2012年度(12年8月~13年7月)のイモ販売は120㌧を計画。農家への支払いは1㌔当たり120円、総額1440万円を見込んでいる。
あいさつで下地市長は、台風2号(昨年5月)の甚大な被害を受け、台風に強い新たな作物を模索しなければならなかったと、イモを選択した理由を明かした。今後に向けて「生産農家がイモを生産して良かったと思える施策を展開していく」と強い支援体制を強調した。
與那嶺宏明県宮古農林水産振興センター所長は「イモはサトウキビとの輪作によって、一大産地になる可能性がある」と期待した。
上地組合長は「みんなで頑張って、いい紫イモを作り日本一の産地にしたい」と決意を述べた。
21年度の生産目標には2520㌧、販売額3億7800万円を掲げる。ブランド化に向けては、1597年に砂川親雲上(うるかぺーちん)が中国からイモを持ち帰ったという「日本最古の伝承地」を全国に発信し、知名度アップを図る。
総会後、祝賀会が開かれ余興や乾杯などで盛り上がった。
役員は次の通り。
組合長=上地雅己(下地)▽副組合長=砂川恵俊(上野)▽平良支部長=根間正光▽城辺支部長=友利清政▽下地支部長=與那覇一幸▽伊良部支部長=佐和田恵正▽上野支部長=砂川恵俊▽会計監査員=川満俊夫、村吉順栄