工事10カ月遅れる/伊良部大橋
完成15年1月ごろ/県土建部長が市長に説明
建設中の伊良部大橋(総延長6.5㌔、橋梁区間3.54㌔)の開通が、主航路部中央桁(全長180㍍)架設工事の停滞によって、開通時期がさらに10カ月ほど遅れることが20日、明らかとなった。今月1日に就任した當銘健一郎県土木建築部長が同日、下地敏彦市長に報告した。就任あいさつのため、市平良庁舎を訪ねた當銘部長は、当初5月15日に架設工事を予定していた同中央桁の架設工事が台風接近などの天候悪化で順調にはかどらず、同工事の再開が来年4~5月ごろになることを報告した上で、「大幅に遅れることになって大変申し訳ない」と述べ事情を説明した。
當銘部長は最終的な工事完了が2015年1月ごろになることを話し、「平良港に停泊していたクレーン船は日本に一つしかない工事船で、現在は本土での他の工事で使用されている。同船の空き日程を交渉したが、来年4月ごろでないと使用できない状況だ」と説明し、気象条件が割合安定する来年4月に工事が再開できる見通しを説明した。
報告を受けた下地市長は「気象条件での遅延ということならば仕方ない。1日も早い完成に期待している」と工期遅れに理解を示した。
同大橋は計画当初、12年度末(13年3月)の開通を目指していたが、主航路部橋梁設計の変更などにより、計画より1年遅れの13年度末(14年3月)に開通する予定だった。今回の中央桁工事遅滞で、さらに10カ月ほど開通予定がずれ込み、15年1月ごろになることが判明した。主航路部伊良部島側(全長120㍍)と宮古島側(同)の架設工事は既に完了しており、同大橋の連結は中央桁を残すのみ。
このほか當銘部長は、宮古圏域における県営公園の整備事業について、今年度中に調査を実施し、来年度に基本構想を策定することなどを下地市長に報告。市の計画案を優先して計画に反映することを伝えた。
當銘部長は「知事からも地元意向を極力、同公園整備計画に反映させるよう指示を受けている」と述べた。
下地市長は「ぜひ、地元が描いた絵を参考にしながら計画を作ってほしい」と重ねて要望した。