島尻安伊子氏が当選/参院選沖縄選挙区
山城氏に4万3000票差/投票率低調52.44%
【那覇支社】第22回議院議員選挙は11日、投開票が行われ、即日開票の結果、沖縄選挙区(改選1)では自民党公認で現職の島尻安伊子氏(45)が25 万8562票(12日午前0時現在)を獲得し2期目の当選を果たした。次点の山城博治氏(57)に4万3000票差をつけ、再選を果たした。
県選管発表の投票者数は56万3171人で、投票率は、2007年の補欠選挙47.81%に次いで2番目に低い52.44%を記録した。
今参院選で沖縄選挙区は全国で唯一、与党民主党の候補者がいない選挙となった。参院選公示前、米軍普天間飛行場の名護市辺野古沿岸周辺部移設政府案などの問題で、民主党は同選挙区からの候補者擁立を断念した。
2期目の当選を果たした島尻氏は「現職の強み」を生かし、序盤から終始安定した選挙戦を展開。公明県本の支持を得て、自民党支持層のほか、民主支持層の一部も取り込み、幅広い層からの支持を得た。
「台所から政治を変える」を自らの政治信条とし「暮らしを守る」ことを重点政策として訴え。雇用、医療、介護、教育などの社会福祉全般について訴えた。
また、今選挙の焦点の一つとなった消費税率の引き上げについては、デフレ経済の現況下で、拙速に同税を引き上げた場合、経済循環効果が悪化するなどとして、明確に「反対」を表明し、現民主党政権下で行われている事業仕分けを「パフォーマンスでない国家予算の無駄を徹底して削減すべき」だとした。
高福祉、高負担の社会福祉制度ではなく、「国民が、どの程度の福祉を望むのかという国家ビジョンが必要だ」として具体的な福祉政策のあり方を提言した。
沖縄選挙区で、最大の政治課題となった普天間問題については、「民主党政権下での辺野古移設案には反対する」とし、「県民として基地の呪縛から解き放たれようとした一歩が、ゼロベースどころかマイナスに転じたことの責任は重たい」とし、二転三転した現政権の政治手法を厳しく批判した。
島尻安伊子(45)現・自民公認、公明支持=①1965年3月4日②参院議員③上智大学卒④浦添市仲西⑤宮城県仙台市