最後まで支持訴え 4陣営打ち上げ式/参院選沖縄選挙区
【那覇支社】参院選の選挙戦最終日となった10日、沖縄選挙区(改選1)では、立候補した4氏の各陣営が那覇市内の目抜き通りの交差点などで「打ち上げ式」や選挙戦最終の「街頭総決起大会」を開き有権者に最後の訴えを行った。
山城博治さん陣営
山城博治陣営の打ち上げ式は、那覇新都心の県立博物館・美術館前交差点で行われた。山城候補は「私たちこそが本気で怒り、本気で政治を変える決意をしている。必ず勝利を勝ち取ろう」と力強く訴えた。
集まった支持者に対し選対本部長の照屋寛徳衆院議員は「沖縄の立場や声を、日米両政府に参議院の立場から訴えることができる唯一の候補者」、後援会共同代表の山内徳信参院議員は「沖縄の民意を真に代表することができるのは山城氏しかいない」と、県民の思いを伝えることができるのは山城氏であるとの考えを示した。
連帯のあいさつで福島瑞穂社民党党首は「選挙運動最終日に沖縄に来たのは、何としても山城氏を当選させてほしいから」とした上で「県議会が日米共同発表の撤回を求める意見書を決議したが、それを実現できるのは候補者の中で山城氏しかいない」と訴えた。
宜野湾市の伊波洋一市長や、社大党副委員長の大城一馬県議、連合沖縄の仲村信正会長、沖縄平和運動センター議長の崎山嗣幸県議、基地・軍隊を許さない行動する女たちの会の高里鈴代共同代表があいさつに立ち山城候補への支援・支持を訴えたほか、後援会共同代表の糸数慶子参院議員は「投票箱のふたが閉まるまで一票を重ねて下さい」と支持者に要請した。
最後は、後援会共同代表の瑞慶覧長方社大党顧問の音頭による「ガンバロー三唱」で山城候補の当選へ思いを一つにした。
伊集唯行さん陣営
米軍普天間飛行場の「無条件撤去」を全面に打ち出し、他候補の代替地ありの基地政策とは、明確に異なることを訴え続けた伊集唯行候補。事実上の党公認候補ではあるが、伊集氏の政策に賛同する支持者を拡大するため、無所属でこの参院選を戦った。
選挙戦最終日の10日、那覇市泊高橋交差点の「朝立ち」からスタートし、那覇市小禄、具志、宇栄原、長田と同市南地区を巡りながら、スポット遊説で、自らの政策を訴えた。
その後、首里方面へと向かい、ポイントでの演説を小まめに繰り返した後、午後4時に選対事務所スタッフ、支持者らと合流し、那覇市新都心の同市水道局前交差点で「最後の街頭合同演説」を開催した。
県民の会事務局長代行の内間均氏が進行役を務め、仲西常雄選対本部長があいさつ。仲西本部長は、「自民党と民主党の提案する消費税�%増税に対する怒りが大爆発している」と述べ、「この沖縄選挙区で消費税反対を貫けるのは、『世直しドクター』の伊集氏だけだ」と力強く訴えた。
介護施設、労働者、女性、事業者、青年の代表らが1分間のリレートークを行って伊集氏への支持をアピールした。
同党公認で比例代表候補の上里清美氏がスピーチを行い、基地のない平和で豊かな沖縄の実現を目指すことを訴えた。伊集氏は「普天間の無条件撤去」を候補者演説でも強く訴えて支持を求め、支持者らはガンバロー三唱で勝利を誓った。
金城竜郎さん陣営
今年3月の段階で出馬表明し、今回の参院選の準備を進めていた金城竜郎候補は、支持母体の幸福実現党の党員らに支えられ、参院選の最終日を迎えた。選挙最終日の10日、那覇市内を中心に遊説を行い、有権者に政策を訴えながら支持を求めた。
米軍普天間飛行場の辺野古移設政府案をめぐっては、金城候補は「日米同盟重視」の観点から政府案に対して賛成の意思を表明。県内世論が同普天間問題に対して県内移設反対の意向を強める中、「日米関係だけではなく、基地によって生活を支えている県民もいる。県民の多数派だけでなく、声をあげることができない少数派の意見も代弁しなくてはならない」と強調する。
打ち上げ式で金城候補の陣営は泊高橋交差点を起点にして「朝立ち」を開始し、街宣カーに乗り込んでの遊説や街頭演説で同市内を一巡した。
午後6時に同選対事務所のある松山から泊高橋交差点に向けて、選対スタッフとともに練り歩きをスタート。同交差点で打ち上げ式を行った。
打ち上げ式では同党報道局長の里村英一氏が、「沖縄で一生懸命に頑張っている金城氏のために、東京の本部からやって来た。普天間問題を抱えた中での選挙戦。誠実な心を持った金城氏を何とか押し上げてほしい」と述べ、支持を訴えた。
選対スタッフと支持者らは再び選対事務所までの道のりを練り歩き、候補者勝利を願いカチャーシーを踊って締めくくった。
島尻安伊子さん陣営
島尻安伊子候補は10日の選挙最終日、那覇市や本島中南部の市街地を中心に遊説を行い、午後6時から、那覇市開南を起点に公設市場内を練り歩き、スキンシップ作戦で有権者らに支持を呼び掛けた。
現職の強みで他の候補者よりも知名度がある島尻氏は、選挙最終日の10日、積極的に表に立ち、有権者との「ふれあい」重視の作戦を多くこなすよう展開した。
選対本部の働き掛けで、ミニ懇談会などの日程は、「3日攻防」前に、ほとんどを終え、選挙終盤戦からは、無党派層などの浮動票を獲得するための作戦を重視した。
選挙戦の打ち上げ式には同陣営本部長の仲井真弘多知事をはじめ、自民党県連の新垣哲司会長、公明党県本の金城勉幹事長、翁長雄志那覇市長、稲嶺惠一前知事らが駆け付け、島尻氏のイメージカラーの「赤いエプロン」を着用し、最後の訴えを行った。
同選対本部長を務める仲井真知事は「みな様のおかげで、候補者は良い形で選挙戦を展開することができた。それでも明日(11日)の午後8時に投票箱が閉まるまでは、結果は分からない。あと1日、あと1票を島尻安伊子に」と述べ支持を仰いだ。
沿道からは、島尻氏を再度、国政へ送るべく支持者らの声援が盛んに送られた。
青年部など選対スタッフの若者らが「連帯リレーあいさつ」を行い、2期目の当選に向け「ガンバロー三唱」で勝利への気勢を上げた。