救助器材の使い方を訓練/航空自衛隊宮古島分屯基地
災害派遣に備える
上野野原の航空自衛隊宮古島分屯基地(宮本裕徳司令)で4日、人命救助システムに組み込まれている器材の使い方の訓練が行われた。器材は削岩機、コンクリートや鉄筋を切るカッターなど24種類。隊員約30人が参加し、大災害時の派遣に備えた。
訓練は大地震で倒壊した家屋に、取り残された人の救助を想定して実施した。
まずはファイバースコープで、人の存否を確認。救助のために削岩機でコンクリートを砕き、カッターでもコンクリートを切断。金属用カッターで、鉄筋を切り取った。
指導した安井竜児一等空曹は「鉄筋コンクリート造りの住宅が多い沖縄では削岩機、コンクリートや金属用のカッターが、特に役立つ」と話した。
人命救助システムは、コンテナに収めた救助器材一式のことで、ヘリコプターで被災地に運べる。全国に20個、沖縄に3個、うち宮古に1個配備されている。
同システムは、1995年に発生した阪神・淡路大震災の災害派遣における捜索、救助用器材の不足を教訓に考案・配備された。
午前中は、野外炊飯や泥水などを飲める水にする造水訓練を実施した。